「お前ら、全員クビだ!」低迷する名門、幹部が吐き捨てた言葉と目指すべき方向性
2016年07月07日 10:05
サッカー
翻ってオリジナル10で下位に低迷する名門クラブ。私の土台を築いてくれた恩義あるクラブは、昨年からピッチ外がゴタゴタしている。新しい人材が加わる際にクラブトップの社長が最終段階まで知らされていないことや、功労者を半ば追い出す形で退団に追い込み、あろうことか「オレが追い出してやったんだ!」と豪語する幹部。さらに言えば、共有すべき情報が共有されていないがために、強化部の各人が提出した外国人補強リストの名前が同じという珍事。組織として完全に機能不全に陥ってしまっている。
大きな組織になればなるほど、人間関係が複雑になるのは理解している。衝突することもある。反目し合うことだってある。以前、私は「派閥は決して悪いことじゃない。それが刺激になって、組織の成長につながることもある」と教えてもらった。だが一つ間違えば刺激は足の引っ張り合いになり、成長は見栄の張り合いになる。フロントの内部分裂は選手の耳にも届き、少なからず試合に影響を及ぼしていると思う。
鹿島にはジーコ・スピリッツと呼ばれる言葉がある。担当時代にもよく聞いたが、道に迷った時や悩んだ時に帰る“場所”で、再び同じベクトルへ向かっていくクラブとしての指針、支柱だ。それは選手だけではなく、クラブに関わる全ての人が共有している。果たして低迷する名門は?先日2日、最後の最後に力尽きたチームを見て、ある幹部はスタンドから「お前ら、全員クビだ!」と吐き捨てたという。
派閥、軋轢結構。ただ個の名声や私利私欲に走るのではなく、携わる各人がクラブの「未来」という責任を負い、同じ方向に向かえるならば、だ。そうでなければ、五輪出場辞退の可能性が出てきているアルゼンチンのような醜態を招きかねない。(記者コラム・飯間 健)
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