G大阪 異例の速さで決断した背景に12年のドタバタ劇

2017年09月08日 20:19

サッカー

前日7日に長谷川健太監督(51)の今季限りでの退任が決定したG大阪の山内隆司代表取締役社長(60)と梶居勝志強化部長(54)が、異例の速さで決断した内幕を明かした。
 4日に長谷川監督に通達。来季体制の変更をJクラブ最速で決定したが、それは12年のドタバタ劇が背景にあった。当時、西野朗現日本サッカー協会(JFA)技術委員長が指揮官を務めていたが、11月半ばまで来季以降の契約についての話し合いを行わなかった。西野氏が痺れを切らせてクラブへの不信感を口にするなど混迷を極め、結局11月23日に退任が決定。その後、後任人事に着手するも第一候補だった呂比須ワグナー氏(現J1新潟監督)は指導者ライセンスの問題で一端、白紙に。呂比須氏の“師匠”セホーン氏を指揮官に据えることで新しいスタートを切ったが、“セホーン&呂比須”体制は公式戦開幕5連敗で解体された。そしてコーチを務めていた松波正信氏(現C大阪U―18監督)を昇格させたが、クラブ史上初のJ2降格へと繋がった。

 山内社長は「12年シーズンのことはクラブとして忘れてはいけない」と話した。10年間指揮を執った西野氏に対して足りなかった配慮、そして新しい組閣でもたついた過去は「トラウマ」(山内社長)。梶居強化部長が「お互いに気持ち良く今シーズン残り試合を戦うため」と話すように5年間で4つのタイトルを獲得した“名将”長谷川監督に、同じような苦い思いをさせるわけにはいかず、またクラブとしてもスムーズな新体制をスタートさせるための決断だった。

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