“原石”伊藤、視線独り占め!森保監督視察、東京五輪の星だ

2017年11月21日 09:14

サッカー

“原石”伊藤、視線独り占め!森保監督視察、東京五輪の星だ
<ハンブルガーSV・レバークーゼン>後半、競り合う伊藤(右) Photo By 共同
 【ブンデスリーガ・第12節   ハンブルガーSV0―2シャルケ ( 2017年11月19日 )】 20年東京五輪世代の新星だ。ハンブルガーSVのMF伊藤達哉(20)が19日、アウェーのシャルケ戦に2試合連続で先発した。警告を受けるなどして前半35分に交代。スタンドで観戦した東京五輪男子代表を率いる森保一監督(49)にアピールはならなかったが、デビューから7試合連続で出場し、クラブと地元メディアでの評価は急上昇している。
 東京五輪期待の星、MF伊藤は御前試合で輝けなかった。前半2分、ボランチの酒井高からパスを受けて1人を抜いたが、持ち味のドリブル突破はこの1回だけ。35分に交代と先発4試合目で最短出場に終わり、試合後はチームの方針でメディアに対応しなかった。

 一夜明けた20日付の地元メディアの採点は厳しかったが、デビューからここまでの評価はうなぎ上りだった。身長1メートル63。「ブンデスリーガ史上最も小柄な選手」(地元ドイチェ・ベレ放送)という伊藤は、J1柏のU―18から15年7月に加入し3季目。今季4部のU―21チームで7試合で5アシストという活躍が認められ、トップチーム初昇格を果たした。9月24日のレバークーゼン戦で途中出場し、日本人30人目となるブンデスリーガ(ドイツ1部)デビューを果たした。

 自身の強みは「サイドで1対1で打開できるドリブル」で目標とするのはバイエルンMの元フランス代表MFリベリ。初先発した9月30日ブレーメン戦で左サイドで何度もしかけて会場を沸かせ、ギスドル監督は「素晴らしいプレーだった。ファンの心をつかんだ」。続くマインツ戦は3人抜きを披露し「ボールを持ったらブンデスリーガでもやれる」と本人も手応えを口にした。

 一方で課題もある。一つは体力。最長出場時間はシュツットガルト戦の67分で「90分戦える体をつくりたい」。もう一つは精神面で、この日交代を命じられるとピッチで不満げな表情を見せ、酒井高から「タツ、早く出ろ!」と怒られた。

 欧州メディアではマンチェスターC、インテル・ミラノなどのビッグクラブが獲得に興味を示していると報じられている。柏育ちのダイヤの原石がドイツで磨かれれば、3年後に東京で森保ジャパンのエースになる可能性は十分ありそうだ。

 ◆伊藤 達哉(いとう・たつや)1997年(平9)6月26日、東京都出身の20歳。柏のU―12、U―15、U―18とステップアップ。14年に柏U―18で準優勝した国際大会「アルアイン・インターナショナル・ジュニアチャンピオンシップ」(UAE)で大会MVPの活躍が認められ、高3時の15年7月にハンブルガーSVに3年契約で加入。1メートル63、59キロ(クラブ公式サイト)。利き足は右。

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