欧州スーパーリーグ創設発表 サッカー界に激震 FIFA、UEFAは全面的反対
2021年04月20日 05:30
サッカー
発表にはBミュンヘン、ドルトムントなどのドイツ勢やパリSGなどフランス勢は含まれていなかったが、SL側は15チームを入れ替えのない固定の創設メンバーとする方針で、今後は有力クラブの切り崩しを図るとみられる。さらに入れ替えが可能な5チームを加え、20チームでの開催を計画。米投資銀行のJPモルガンが資金を調達し、参加クラブには総額35億ユーロ(約4550億円)の準備金が施設整備などのために分配され、女子SLも計画されているという。
SL側は早急に新リーグ開幕にこぎ着ける意向でFIFA、UEFAと話し合っていくというが、全面対決は避けられない状況だ。
UEFAは有力クラブの要請も受けて収益増を目指し、19日の理事会でCL改革案を承認する見通しだった。今回の件では顔に泥を塗られた形となりSL側の発表を待たずに12チームの所属協会などと連名で声明を公表。法廷闘争や国内リーグからの除外など「あらゆる手段」を用いてSLに反対する意向を示した。
チェフェリン会長はさらに19日の理事会終了後、スーパーリーグ参加クラブや所属選手に関し「可能な限り早く、我々の大会から除外すべき」と発言。準決勝を控える今季CLはパリSGを除くマンチェスターCとチェルシー、RマドリードがSL参加チームで、今夏の欧州選手権と合わせてUEFAの対応から目が離せない状況だ。FIFAも「閉鎖的な欧州の分裂リーグは承認しない」と実現に反対。来年のW杯で除外に動く可能性もあり、着地点は簡単に見つかりそうもない。
≪英首相「有害」仏大統領も“反対”≫SL構想に猛反発や非難の声が上がった。ジョンソン英首相は「構想はサッカーにとって非常に有害。国中のファンに懸念をもたらす」とツイート。フランスのマクロン大統領はパリSGがSLに同調しなかったことに「連帯の原則とスポーツの価値を脅かす構想を拒否したことを歓迎する」とコメントした。マンチェスターUで活躍したガリー・ネビル氏は「コロナ禍と経済危機の最中に構想を公にするのは恥ずべき行為。参加するチームから勝ち点を剥奪すべき」と主張した。
▽欧州CL 欧州各国のリーグ王者がトーナメント方式で対戦した1955年創設の欧州チャンピオンズ杯が前身。91~92年シーズンからリーグ戦が一部導入され、翌92~93年からCLに移行した。99~00年から32チーム制に拡大。イングランド、スペインなど上位リーグからは最大4チームが出場。優勝を争う強豪に有力選手が集まり、活動期間が限定される代表チームと違って日常的に連係や戦術を熟成させるため、世界最高峰と言われる。最多優勝はチャンピオンズ杯時代を含めてRマドリードの13回。
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