欧州スーパーリーグなら5200億円の放送権料 コロナ減収補うには十分だが

2021年04月20日 05:30

サッカー

欧州スーパーリーグなら5200億円の放送権料 コロナ減収補うには十分だが
欧州CLとSLの比較 Photo By スポニチ
 【欧州スーパーリーグ創設発表 】 【解説】浮かんでは消えるだけだった欧州スーパーリーグ構想が具体化に動きだしたのは、新型コロナウイルスの影響を受けたクラブの財政難と無関係ではない。
 1月に発表されたサッカークラブの収入ランキングで、首位のバルセロナは前年より1億2570万ユーロ(約163億円)の減収を記録。最も打撃が大きかった4位のマンチェスターUは減収額が1億3110万ユーロ(約170億円)にも及んだ。

 98年に初めて浮上したスーパーリーグ構想は、常にCL改革を迫る道具のようだった。今回もUEFAはCLのチーム数を32から36に拡大して試合数を大幅に増やして収益拡大を目指し、増枠2チーム分は上位リーグで出場権を逃した強豪を、過去の実績で救済するような仕組みになる見通しだったが、それでは物足りない一部のクラブは放送権収入の配分増を求めていたという。

 SLで見込まれる放送権料は40億ユーロ(約5200億円)でUEFAが欧州CLや欧州リーグなどで得ている総額32億5000万ユーロ(約4225億円)を大幅に上回る。UEFAは放送権料を全参加クラブに分配しているが、SLなら少ないクラブで取り分は大幅増。コロナ禍で失った損失を企業努力で補うと言えなくもないが、一方で看板クラブが大量に抜けた今後のCLに巨額放送権料の更新は見込めない。SL実現が本当に可能なのかまだ見通せないが、周囲のことは考えないエゴ丸出しの判断と言うしかない。(海外サッカー担当・東 信人)

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