中国で刺された日本人10歳男児死亡 岸田首相 中国側に事実関係の説明を強く要求する考え

2024年09月20日 04:42

社会

中国で刺された日本人10歳男児死亡 岸田首相 中国側に事実関係の説明を強く要求する考え
男に刃物で刺されて死亡した男子児童が通っていた日本人学校前で献花する中国人親子 Photo By 共同
 中国広東省深センにある日本人学校近くで同校に通う男子児童(10)が18日、男に腹部を刺された事件で、病院で治療を受けていた男児が19日未明に死亡した。日本人学校に登校中の男児が刺されて死亡するという事態に現地の邦人社会では不安が広がっている。
 1931年に起きた柳条湖事件から93年。日本の侵略が始まった「国辱の日」に事件は起きた。岸田文雄首相は19日、訪問先の石川県内灘町で記者団に対し「極めて卑劣な犯行で、重大かつ深刻な事案だ。日本人の安全確保と再発防止を求め、日本政府としてできることを全て行う」と中国側に事実関係の説明を強く要求する考えを明らかに。また男児の家族の支援に全力で取り組む意向を強調した。

 上川陽子外相も「卑劣な行為で誠に遺憾だ。深い悲しみを禁じ得ない」と述べ、再発防止策の検討を外務省担当者に指示したと明らかにした。

 中国当局によるスパイ容疑での邦人拘束や東京電力福島第1原発処理水放出への中国の反発など課題を抱える日中関係への影響は必至。岸田首相は日中関係への影響については「予断を持って申し上げることは控える」と述べるにとどめたが、中国での邦人の安全確保は日中間の最重要懸案となりそうだ。

おすすめテーマ

社会の2024年09月20日のニュース

特集

【楽天】オススメアイテム