紀藤正樹弁護士 袴田さんに再審無罪に「あまりに酷な事件…国は袴田さんに償いをしないといけません」
2024年09月26日 15:59
社会
紀藤氏は、「袴田巌さんに再審無罪判決 逮捕から58年、死刑覆す 静岡地裁」と題された記事を引用し、「よくぞ生還。あまりに酷な事件。死刑が執行される危機も何度もあったと思います。政府として国は袴田さんに償いをしないといけません」とつづった。
再審請求審に続き、再審公判でも確定判決が犯行着衣と認定した「5点の衣類」が主な争点となった。昨年3月の東京高裁決定は衣類に残った赤みは不自然で、捜査機関が捏造した可能性が極めて高いとして、再審開始を認めた。これに対し、検察側は再審公判で、袴田さんが犯行時に着ていた衣類だと主張し、改めて死刑を求刑。捏造された証拠だとする弁護側と真っ向から対立した。
起訴状によると、66年6月30日未明、金品を奪う目的で専務宅に侵入。4人をくり小刀で刺し、現金などを奪って放火し、殺害したとしている。
袴田さんは同年逮捕され、長時間の取り調べで「自白」したが、裁判で否認に転じた。80年に死刑が確定。2014年、静岡地裁の再審開始決定で釈放された。身分は死刑囚のままだった。