河野太郎氏 前回“次点”から惨敗8位 マイナ保険証推進に批判「覚悟の上で改革」も…逆風は想像以上
2024年09月27日 14:14
社会
初出馬した09年は、谷垣禎一氏に敗北した。21年、2度目の出馬では、小泉進次郎氏、石破茂氏と“小石河連合”を組んで躍進。上位2人が進む決選投票に臨んだが、岸田文雄首相に敗れた。そんな中で迎えた三度目の正直だったが、決選投票にも進めない惨敗だった。党員・党友による算定票は8票、国会議員票は22票。合計30票で、決選投票には大きく届かなかった。1位は高市早苗経済安保担当相で181票、2位は石破氏で154票。ともに過半数を獲得できず、決選投票に進んだ。
改革を旗印に臨んだ選挙戦だった。外務相、防衛相、行革担当相などを歴任。新型コロナワクチン担当相としては、世界中からワクチンをかき集め、“令和の運び屋”を自負した。「安全保障や財政、改革を実現してきたことには賛同をいただいてきたのではないか」。自信を胸に臨んだ総裁選だった。今回の総裁選では、裏金議員に収支報告書への不記載分を国庫に返納させることを明言するなど、他の候補より一歩踏み込んだ対策を掲げた。
しかし、デジタル相としては、マイナ保険証の移行をめぐり強引な部分が指摘され、国民の理解を得られなかった。「改革を進めていくと、例えば今、保険証で困ってないのになんでマイナンバーカード保険証に変えないといけないのという批判はありますから、やっぱりどうしても数字は下がる。それは覚悟の上で改革は進めないといけないということでやってきました」。逆風は覚悟の上だったが、その“風速”は予想以上だったようだ。また所属する麻生派が高市早苗経済安保担当相(63)支持に回るなど、まさかの事態が“河野太郎首相”誕生を阻んだ。