フィッシングニュース
大型クーラーにクロムツ&スルメイカ 満杯までいかなくてもお土産十分 30センチ級海のクロダイヤGET
2024年09月23日 04:30
社会
「深場の釣りで数を伸ばすには、1回の投入で複数匹掛けることが大切だね」とかじを握る渡辺英雄船長からアドバイス。日中は深海に潜むクロムツは、捕食するため暗い時間に浅場まで上がってくる。そこを狙い撃つ。全長9メートル超のフラッシャーサビキ仕掛けを、95メートルの海底へ。オモリが着底したら素早く底を切り、デッドスローで巻き上げながら当たりのタナを探す。「反応が薄いんだよね~」と船長は話したが、すぐに周囲ではウィーン、ウィーンと電動リールを巻き上げる音が鳴り響いた。何匹掛かったのかを数えている声も聞こえてきて、スタートはまずまずのよう。私を除いては。変なタナを探ってるとは思えないのですが…。
焦る気持ちが膨らんできたころ、ようやくガツン、ガツンと叩くような明確な当たりが竿に伝わってきた。心に余裕もなく、数を伸ばすには追い食いさせるとの助言はそっちのけ。道糸を巻き上げて長い仕掛けを急いで手繰ってくるとキラリ。30センチ級のクロムツを船内に取り込み一安心して手元に目をやると、仕掛けが一人オマツリ状態に。急いで雑に手繰ったのがあだとなってしまった。
クロムツ釣りは1年ぶり3回目。まずは謙虚に仕掛けを半分の長さに調整して、手前マツリしないようになってから、ロング仕掛けに換えれば良かったと反省しきり。
周囲が明るくなってからは、スルメイカ狙いへ。1投目からズシンとした衝撃とともに、スルメイカ特有の強烈な引きを楽しんだ。オモリ150号を水深160メートルでシャクリ続けるという過酷な釣りだが、体力はある方だと自負しているし、最近は筋トレもしているから問題なし。
クロムツで学んだ謙虚さを忘れてしまうほどの釣れ具合で、仕掛けを投入するごとにヒット。計8匹を釣り上げた。クロムツもオマツリほどきに多大な時間を要した割には、17匹と十分すぎるお土産。大型クーラーもそこそこ魚で埋まり、大満足の釣行となった。
≪アクアパッツァ最高≫脂が乗った小ぶりサイズがよく釣れたので、アクアパッツァに仕上げた。高級魚らしい上品なダシの味が、ふわふわの身離れの良い白身に絡む。残ったスープをリゾットにするつもりが、勢い余って全部飲んでしまうほど絶品だった。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、吉浦・渡辺丸=(電)04(7096)0390。午前2時半集合、乗合料金は1万1000円。毎月第1、第3土曜日が定休日。
◇中山 紗希(なかやま・さき)1992年(平4)生まれ。都内の会計事務所に勤務する傍ら125CCのバイクで釣行。日本百名山全山踏破にも挑戦しているアウトドアラー。