錦織 余裕の6年連続16強 格下いなした“省エネ”ストレート
2017年01月21日 05:30
テニス
「今日はいいテニスができた。第3セットは少し苦しい場面があったが気持ちでも引かないようにした」。序盤からラリーで主導権を握り、第1セットを35分で先取すると、第2セットも第1ゲームでブレーク。直後に雨による中断があったが、再開後に再びブレークしてラツコを追い詰めた。「しばらく試合もやってないし、どんなテニスをするかも見ていない」と2年ぶりの対戦を前に警戒していたが、一発の強打を武器にする1、2回戦の相手に比べれば、くみしやすい相手だった。
錦織相手に悠長に打ち合っても勝ち目はない。ラツコはネットプレーにドロップショット、ストロークでも素早いタイミングでの仕掛けに出て揺さぶりに出た。だが、その工夫も全て錦織が上回った。ドロップショットにリターンからのネットダッシュなどやりたい放題。さながら次戦に向けたスパーリングだった。
これまでの昼間の試合ではなく、試合開始は午後8時頃。午前中に会場コートで一度感触を確かめ、5時からは練習コートでウオーミングアップ、さらに試合直前に会場に入る前にもう一度体を温め直した。単調な作業だが、それを飽きずに繰り返す。トレーナーのロビー・オオハシ氏との入念な準備が安定した試合ぶりにつながった。「テニスの感触、フィジカル、メンタルも準備はできている」。前日には優勝争いの本命とみられていたジョコビッチ(セルビア)が、世界117位のイストミン(ウズベキスタン)に敗れる波乱が起きた。だが、錦織は確実に強さを示し、順当に16強まで勝ち上がった。
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