カトパン突撃!平野美宇を変えたリオ落選の悔しさ プレーも性格も攻撃キャラに

2017年04月25日 09:30

卓球

カトパン突撃!平野美宇を変えたリオ落選の悔しさ プレーも性格も攻撃キャラに
ナイスペアの平野&加藤綾子組がハイタッチ Photo By スポニチ
 リオ五輪代表から漏れた悔しさが卓球少女を劇的に変えた。2020年東京五輪での活躍が期待される平野美宇(17=エリートアカデミー)は、今月のアジア選手権でリオ金メダリストの丁寧ら中国勢をなぎ倒して初優勝。世界を仰天させて24日に帰国した。精神的にも技術的にもタフになった、その素顔は天真爛漫(らんまん)でアイドルと「いちご大福」が大好きな女子高生。加藤綾子アナウンサー(32)との“本音ラリー”が止まりません。
 ――世界ランク1位の丁寧選手に準々決勝で逆転勝ちして、その上での優勝!本当におめでとうございます。

 「中国選手に勝つことを目標にして練習してきたので優勝できてびっくりですが、凄くうれしいです」

 ――しかも丁寧選手との試合は誕生日の4月14日。

 「忘れられない誕生日になりました。0―2で負けていたけど気持ちを切り替えて、勝とうとする気持ちを忘れずに挽回できました」

 ――昨年10月の中国留学は良い経験になった?

 「大きかったですね。中国選手というだけで威圧感がある。でも一緒に生活すると、中国選手でも緊張するんだとか身近に感じた。試合をした時にプレッシャーがなくなりましたね」

 ――5月29日からの世界選手権へのいい弾みになりましたか。

 「凄く自信がついたので世界選手権でも頑張りたいです」

 ――1月には石川佳純選手を破って全日本選手権でも初優勝。お祝いに大好物の「いちご大福」を持って来ました!

 「ありがとうございます。めっちゃ大好きなんですよ」

 ――いちご大福がパワーの源なんですかね(笑い)。それにしても目を見張る快進撃。最近の好成績の背景にあるのはプレースタイルの変化だと思うんですが、それはリオでの悔しい経験が大きかったですか。

 「そうなんです。代表から落ちて、攻める卓球に変えました。それが成績につながっている。凄い悔しくて、このままじゃダメだと思ったんです」

 ――「好感度をアップするために頑張っていたけど、試合に勝つのがスポーツ選手、別に嫌われてもいいと思った」という発言も印象的でした。今までの控えめなキャラから、ああいう形で気持ちを切り替えることで変化はありましたか。

 「自分でも思うのですが、性格が勝負師っぽくなったと言われます。昔は皆に合わせたりとか一歩引いてました。でも、自分は自分と思って、全部勝つためにどうしたらいいのか、を考えるようになりました。人に合わせることも大事なんですけど勝負弱かった」

 ――今後も攻める卓球で行く?

 「はい。守ったら勝てない。日本で1番も目標ですけど、中国選手を倒さないと世界で1番になれないので、その上で金メダルを獲りたい」

 ――体幹トレーニングなど少し練習法も変えたんですよね。

 「ウエートトレもやってます。元々パワーがなくて、ダンベルを持って練習することもやってなかった。これもリオで代表から落ちたことで、やり始めた」

 ――そこが自身の卓球を見直すきっかけですね。成果はありましたか?

 「高校1年の4月から始めたんですけど4月半ばの大会で、いきなり優勝。そのせいかどうかは分からないですけど2週間で結果が出た(笑い)」

 ――それはやる気になりますよね。筋肉って重いですけど体重は?

 「増えましたね。中1から身長は1センチくらいしか伸びてないのに体重はメッチャ重くなりました」

 ――やっぱり筋肉って重いんですね。

 「いえいえ、両方です。いちご大福を食べすぎですかね…。体脂肪が多い時の方が調子がいいことがあるんです。でも、全日本で優勝した時は痩せてたし…あんまり体重は関係ないんですかね(笑い)」

 ――今日は魔の差し入れですね。

 「最近我慢してたんですけど特別にいただきます。メッチャ楽しみです(笑い)」

 ――最近の美宇ちゃんについて、ずっとペアを組んできた伊藤美誠選手には何か言われましたか。

 「ペアを解消した時に、取材で聞かれて私が“これからは仲良くしなくてもいいかな”って冗談で言ったんですよ。すると1週間くらいして美誠から“美宇ちゃんが言ってたこと、本当かどうか分からなくて…”と悩みを切り出された。本当に冗談だったのに真に受けていてヤバいと思いましたね(笑い)」

 ――ライバルだけど普段は仲良しって珍しくないですか。

 「結構、仲悪い人も多いですから(笑い)。中学の頃から2人で先輩に交じって行動することが多くて、その中でいろいろ話し合ったりしてきた。試合はライバルだけど終わったら友達。同い年で何でも話せるし、楽です」

 ――苦しみを分かち合えるのも強い絆になったのかもしれないですね。ご両親も共に卓球をされていたり、家族の存在も大きいですか。

 「小さい時の経験がなかったら、今はないと思うので感謝しています。コース取りとかは母が指導してくれました」

 ――3姉妹全員、卓球をされてるそうですが、教えたりしますか。

 「ないです。教えてもたぶん聞かない。向こうも聞いてこない。卓球の話はしないですね。妹はアイドルが好きでHKT48の新曲いいよね、みたいな話はします(笑い)」

 ――美宇ちゃんはHey!Say!JUMPの伊野尾慧さんのファンですよね。

 「女子アイドルが好きなんですけど、テレビで“あれっ?女の子よりも可愛い”と思ってハマっちゃいました。乃木坂46も好き。今度、西野七瀬ちゃんの握手会に並ぼうと思ってます。可愛いんですよ」

 ――リラックス方法ってありますか。

 「アイドルの動画を見る、買い物、あとはいちご大福。これが3大ストレス発散法。甘い物が全体的に大好きです」

 ――将来的なことは考える?

 「小さい頃、プロフィル帳に“23歳で結婚”って書いてたんですけど、冷静に考えると無理。20年に東京五輪があって次の24年も出たい。そうなると25歳ですかね」

 ――結婚は憧れる?

 「ずっと1人だと寂しいじゃないですか。死んだ時…最期を考えるとしたいと思う」

 ――若いのに、そんなこと考えてるんですか(笑い)。具体的にはどういう人がいいですか。

 「スポーツ選手だと食事のメニューをバランスよく考えないといけないので面倒くさい。会社員ならカレーをボンと出しておけばいいじゃないですか」

 ――凄いこと言いますね。

 「あれっ?違いますかね(笑い)。あと自撮りするタイプも苦手ですね」

 ――あっ、それ私も分かる、分かる。美宇ちゃんは間違った人は選ばないと思います(笑い)。

 ◆平野 美宇(ひらの・みう)2000年(平12)4月14日、静岡県沼津市生まれの17歳。3歳から母・真理子さんが指導していた卓球クラブで競技を始める。5歳で伊藤美誠とダブルスペアを組み、14年のドイツ・オープンなどで優勝。1月の全日本選手権シングルスを16歳9カ月の史上最年少で優勝。1メートル58。右利き。

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