異変だらけの大相撲名古屋場所 成績好調な若手力士たちの共通項とは

2018年07月16日 13:30

相撲

異変だらけの大相撲名古屋場所 成績好調な若手力士たちの共通項とは
<大相撲名古屋場所7日目>琴奨菊(右)を寄り切りで下す御嶽海(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 【黒田健司郎のくつろぎタイム】3横綱に加え、新大関まで休場。会場内の空調が不具合を起こして、氷柱が登場するなど「異変だらけ」の大相撲名古屋場所も中日を終えた。混戦模様の優勝争いは、長野県出身の関脇・御嶽海がただ1人、全勝ターン。1敗で遠藤と朝乃山という展開。新鮮といえば新鮮な顔ぶれだが、この3人には、若手というほかに共通項がある。
 御嶽海が東洋大、遠藤は日大、朝乃山は近大。そろって学生相撲出身というレアな組み合わせとなった。通常の場所ならリーダーボードに外国出身力士や高卒、もしくはたたきあげの力士がいるはずだが、今場所に限っては何故かモンゴル勢も不振。場所は中間点とはいえ、学生相撲3人が場所を引っ張っている。

 現在、学生相撲出身の幕内力士は13人を数える。ここ数年、鳴り物入りで角界入りした学生出身力士はスピード出世で昇進していくが、横綱にまで駆け上がったのは輪島1人。どこかに「就職」という感覚が抜けきれないのも事実で、たたき上げとくらべてハングリー精神に欠如する傾向がある。勝負優先のアマで小手先だけの技に固執し、プロの立ち合いやスピードに対応できないケースも目立つ。外国出身力士の台頭とは対照的に、今ひとつスポットライトを浴びきれない現実があった。

 過去、学生出身力士で賜杯を手にしたのは山錦(関大)、輪島(日大)、朝潮(近大)、武双山(専大)、出島(中大)、琴光喜(日大)の6人。上位陣が不在とあれば、琴光喜が優勝した2001年秋場所以来の学生相撲出身Vも現実味を帯びてきた。(専門委員)

 ◆黒田 健司郎(くろだ・けんしろう) 1990年入社。愛知県出身。競馬、サッカー、海外スポーツ、相撲、プロレス、モータースポーツ、野球(デスクですが)と担当し、現在はゴルフ。五輪系を残してコンプリート。空手は二段。

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