平岩 女子総合3位で五輪代表圏内 長い不振から復活、来月NHK杯で切符必ず

2021年04月18日 05:30

体操

平岩 女子総合3位で五輪代表圏内 長い不振から復活、来月NHK杯で切符必ず
床で華麗な演技を披露する平岩(撮影・光山 貴大)  Photo By スポニチ
 【体操全日本選手権第3日 ( 2021年4月17日    群馬・高崎アリーナ )】 女子個人総合決勝が行われ、平岩優奈(22=戸田スポーツク)が54・499点をマークし、予選との合計108・631点で3位に入った。15歳の14年世界選手権で代表入りしながら、現地で故障して演技できず。その後不振に苦しんだが、東京五輪選考会で復活した。今大会の得点を持ち越して争う5月のNHK杯(長野)で3位以内に入れば、代表に決まる。112・564点をマークした村上茉愛(24=日体ク)が、2年連続5度目の優勝を果たした。
 夢舞台につながる緊迫した大会を、平岩は気負わず、大きなミスなく乗り切った。4種目合計で予選よりも0・367点高い54・499点をマーク。「予選より緊張せずに、伸び伸びやれた。今やれることをやり切った」とアニメ声で振り返る。順位を落とさずに表彰台に上り、五輪圏内をキープした。

 14年全日本でも3位に入り、15歳で同年世界選手権の代表に。だが、開催地の中国で練習中に右手中指を骨折し、無念の帰国を強いられた。「悔しさが強くて、切り替えがうまくできなかった」。その後、調子を落として全日本では17、18年と予選落ちを喫するなど、どん底を味わった。

 競技と向き合えない日々から立ち直れたのは、周囲の支えがあったから。「恐怖心もなくなった」。約2年前に所属を戸田スポーツクに移し、96年アトランタ五輪代表の豊島(旧姓菅原)リサ・コーチの指導を受ける。「五輪を狙うというよりも体操を楽しみたい思いがある。そこは人と違う」と同コーチ。ジュニアの選手に交じり、エンジョイしながら汗を流している。

 今年に入って緊急事態宣言で拠点の体育館が使えず、調整に不安があったが、かれんに復活。NHK杯3位以内で、夢切符が手に入る。「自分の武器である、奇麗な体操をしたい」。今大会前、「いいな」と思って髪をピンクに染めた。桜は散っても、キュートな22歳が大輪の花を咲かせようとしている。

 ◆平岩 優奈(ひらいわ・ゆうな)1998年(平10)11月21日生まれ、東京都出身の22歳。母親の勧めで水泳と体操を始めるも、水泳の練習がつらく体操一本に。得意種目は平均台。スイーツ好き。1メートル51、43キロ。

 ▽女子団体総合の東京五輪への道 枠は4。全日本選手権の得点を持ち越して争う5月のNHK杯で3位以内に入れば決定。残りの1人はNHK杯の上位8選手の中から、代表に決まった3人との組み合わせでチーム得点が最も高くなる選手を選ぶ。

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