羽生結弦「感謝」の舞でシーズン終了 「応援しているのではなく応援されている」
2021年04月19日 05:30
フィギュアスケート
「それと付き合っていくには、できればゼロになることが一番だとは思うんですけど。それでも、進んでいかなくてはいけないですし、立ち向かっていかなくてはいけないです。ある意味、僕の4A(4回転半)じゃないですけど、挑戦しながら最大の対策を練っていく必要があるんだなということを感じていて。震災10年を迎えて、どれほど苦しいのか。どんな苦しさがあるのか。それを本当に思い出してほしいと思っている人がどれほどいるのか。思い出したくない人もいるだろう…そんなことをいろんなことを考えて。今のコロナの状況と変わらないんじゃないかなと僕は思いました。」
「震災のシーズンも、震災が終わったシーズンも。僕はあの時は、もっともっと若くて。被災地代表は嫌だ、日本代表で自分の力で獲った(大会への)派遣なんだから、被災地代表と言われたくないという気持ちもありました。自分自身でいろんなものを勝ち取りたいと強く思っていたんですけど。最終的に感謝の気持ちが凄く出てきて、僕が応援している立場じゃなくて応援されていることだとか。そういったものがまた今回、凄く感じられたので。結果として、自分も滑っていいのかな、と。自分が滑ることによって、何かの意味をちゃんと見いだしていければ、それは自分が存在していい証なのかなと思いました。」
《来季も「限界に挑戦し続ける」》エキシビションで羽生は願いを込めた「花は咲く」を舞い、アンコールではSP「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を熱演した。サプライズでマイクを握る場面もあり、「僕たちが今日滑った演技から希望や勇気、そして、苦しい中の何かの光になれることを願っています」と思いを伝えた。
前日の公式練習では、前人未到の4回転半を国内初披露。来季の投入を目指しており「試合の場所でやることに意義はある」と狙いを明かした。「もっと良いです、本当は!」と悔しがり「若い時みたいですけど、がむしゃらさも備えつつ、冷静にいろんなことを分析して、本当に自分の限界に挑み続けたい」と決意を新たにした。
今後も国内で練習していく予定。来季はフリー「天と地と」を継続する一方で、ロックナンバーのSP曲を変更するかについては「考え中」。「何を表現したいかを考えながら選んでいきたい」と語った。
《「ウィ・アー・ザ・ワールド」に願い込め》腰痛の紀平梨花(トヨタ自動車)は参加を取りやめたが、その他の日本選手たちはそれぞれに願いを込めた舞で会場を盛り上げた。羽生や宇野昌磨(トヨタ自動車)、坂本花織(シスメックス)、ペアの三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)、アイスダンスの小松原美里、尊組(倉敷FSC)の日本チーム全員で「ウィ・アー・ザ・ワールド」に合わせて滑る場面もあり、ファンにとってはぜいたくな時間となった。
おすすめテーマ
2021年04月19日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
羽生結弦「感謝」の舞でシーズン終了 「応援しているのではなく応援されている」
-
金谷、逃げ切りで今季ツアー2勝目 「一緒に出ようぜ」エールもらった松山先輩とともに五輪代表の座へ前進
-
“松山2世”栄光の足跡たどる金谷 松山以来の新人賞金王へ初のランキング首位浮上
-
中島、金谷以来のアマチュアVにあと一歩及ばず…「1打の中にはたくさんの差ある」悔し涙
-
19歳山下美夢有が5打差圧勝でツアー初制覇!01年度生まれ「新世紀世代」笹生に続く2人目快挙
-
2位・古江、今季獲得賞金1億円突破!「凄いなと思います」自賛…20歳326日は史上4番目年少記録
-
高3・竹田、アマチュアVならず…「パー拾えないホールあった」スコア落とし4位終戦
-
笹生、米ツアー自己最高6位 初Vお預けも「いろいろ学べた1週間」
-
渋野、久々2桁アンダーに手応え 「ちょっとずつ前に進んでいる」
-
橋本大輝、15点台4連発で個人総合大逆転V 19歳が新エース名乗り 5月のNHK杯2位以内で五輪決定
-
体操界に多い愛称“〇〇王子”、でも橋本は「特にないっすね」 好演技で名前広める
-
キング内村「鉄棒で五輪」前進 H難度「ブレトシュタイナー」決めて最大40ポイント上積み
-
18歳北園、鉄棒落下し両肘負傷で19日精密検査へ 予選トップ通過もまさかの6位
-
谷川兄弟の兄・航、五輪前進 6種目とも安定した演技で2位
-
前回王者・萱、鉄棒ミス反省3位フィニッシュ 左手離れ「悔やまれる」
-
TLチーム撃破!近鉄が金星 次戦、スター軍団のパナも倒して大金星狙う
-
宗像サニックス TL勢唯一の1回戦敗退 数的有利も生かせず
-
レスリング男子フリー74キロ級・乙黒圭が初戦敗退 65キロ級制覇の弟・拓斗に続けず
-
川崎・ファジーカス、14得点11リバウンドで白星貢献 攻守に躍動し五輪代表入りアピール
-
野口 1年半ぶりスポクラW杯で海外勢と競えた4位 「本当にいい経験ができた」
-
Honda塚本が先制弾 昨季のホームランクイーンがお目覚めの一発「思い切り振ることだけ」
-
唯一未勝利の日本精工に「希望の光」 高原が猛打賞で4番の意地 次節こそ