金谷、逃げ切りで今季ツアー2勝目 「一緒に出ようぜ」エールもらった松山先輩とともに五輪代表の座へ前進

2021年04月19日 05:30

ゴルフ

金谷、逃げ切りで今季ツアー2勝目 「一緒に出ようぜ」エールもらった松山先輩とともに五輪代表の座へ前進
優勝カップを掲げ笑顔の金谷(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー東建ホームメイト・カップ最終日 ( 2021年4月18日    三重県 東建多度CC名古屋=7081ヤード、パー71 )】 首位スタートの金谷拓実(22=フリー)が強風下、70とスコアをまとめ、通算11アンダーで昨年11月のダンロップ・フェニックスに続く今季ツアー2勝目、アマチュア時代も含めて通算3勝目を挙げた。この優勝で19日発表の世界ランクは118位から五輪出場圏の日本人2番手に浮上することが確実。今季の大きな目標である松山英樹(29=LEXUS)との東京五輪出場へ大きく前進した。
 コロナ禍の中で実施された無観客での21年開幕戦。スコアボードのない最終18番で勝利の確信のないまま30センチのウイニングパットを沈めた金谷は静かに帽子を取り、最終組で優勝を争った木下、中島と握手を交わした。

 「優勝か分かんなかったんで、どうなんだろうって気持ちで。結果を知らせてもらってうれしかったです」

 喜びがこみ上げてきたのはアテスト会場に入る直前だった。単独首位でホールアウトした16日の第2ラウンド終了直後に大会出場選手の中に新型コロナウイルス感染者がいることが判明し、17日に予定されていた第3ラウンドの中止が発表された。そんな混乱の中、金谷はアジア人として初めてマスターズを制した松山に直接、祝福のメッセージを伝えようと電話を入れた。その時、東北福祉大の先輩から返ってきたのは「オリンピックに一緒に出ようぜ」というこれ以上ない激励の言葉だった。

 翌17日は午前中、コース外の打球練習場で打ち込みを行い、午後はホテルに戻って天気予報とヤーデージブックを見ながら強風下の東建多度攻略法をじっくりと時間をかけて練り上げた。最終日の開催の有無が午後7時すぎまで決まらないという異常事態の中でも気持ちは揺らぐことなく気力は充実していた。

 無理にピンを狙うことなく4番でグリーン左ラフから30センチに寄せる絶妙のチップショットでバーディーを奪うなどパー5でスコアを伸ばした。紺色のセーターの下は松山の勝負カラーと同じ黄色のシャツ。後続に一度も並ばれることなく、逃げ切り勝ちのお手本のようなゴルフを展開した。

 この優勝で世界ランキングは今平を抜き日本人2番手に浮上することが確実。100位以内が目安となる5月の海外メジャー第2戦、全米プロでの松山との競演も視界に捉えた。「どの試合も優勝を目指します。東京オリンピックに選ばれたいんで」。自身に課した春2勝のノルマに早くも王手をかけた。

 ▽ゴルフ競技五輪への道 世界ランキングに基づいた五輪ランキングで代表が決まる。男子は6月21日付、女子は同28日付。15位以内であれば最大4人、16位以降は15位以内の有資格者も含めて最大2人出場可能。男子は世界ランキング14位の松山英樹がほぼ当確。残り1枠を同83位の今平周吾、同118位の金谷拓実、134位の石川遼らで争う。

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