芳田司 「悔しい」銅メダル 3位決定戦勝っても笑顔なし 日本女子は3日連続でメダル獲得

2021年07月26日 18:45

柔道

芳田司 「悔しい」銅メダル 3位決定戦勝っても笑顔なし 日本女子は3日連続でメダル獲得
<東京五輪・柔道柔道女子57キロ級>3位決定戦、リパルテリアニ(左)から技ありを奪う芳田司(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【東京五輪第4日 柔道女子57キロ級 ( 2021年7月26日    日本武道館 )】 柔道女子57キロ級の芳田司(25=コマツ)が、3位決定戦でリパルテリアニ(ジョージア)を破り、銅メダルを獲得した。同階級では12年ロンドン五輪の松本薫以来、2大会ぶりの制覇とはいかなかったが、初出場でのメダル獲得に成功。日本女子としては渡名喜、阿部詩に続いて今大会3日連続のメダルとなった。
 ただ、メダル獲得とは思えないほど、芳田は試合後のインタビューで「悔しい」と本音を出した。試合は1分2秒、さらに3分16秒と、どちらも得意の内股で技ありを奪い、合わせ技での一本勝ち。内容は快勝だったが、笑みはなく「絶対に銅メダルを獲ってやろうと思っていました。金メダルを目指していたので悔しいです」と、涙をこらえながら話した。

 安定していた戦いぶりだった。初戦の2回戦では盧童娟(中国)に対して右の一本背負投で一本勝ち。さらに準々決勝では、ネルソンレビ(イスラエル)から袖釣込腰で技ありを奪い、優勢勝ちで決めた。得意の内股ではなく、新たに磨いてきた技でも力を発揮した。準決勝ではジャコバ(コソボ)に敗れたが、3位決定戦で見事に雪辱を果たした。五輪は初出場ながらも、18年に世界選手権を制するなど実力者。17、19年の同選手権は準優勝と国際大会での安定した試合運びも評価されていた。

 今年1月にドーハで開催されたマスターズ大会で1年1カ月ぶりの実戦復帰を果たし、見事優勝を飾った。大会は新型コロナウイルス感染拡大後、初めて全日本柔道連盟(全柔連)が選手を派遣した国際大会だった。さまざまな制約を受けた中で厳重な感染症対策を施して闘った収穫は大きく、緊急事態宣言下での五輪本番につながった。

 昨年、五輪1年延期が決まったあとも気持ちを切らさず、小学校時代の試合のビデオから見返して自己分析。海外の強豪選手との試合をイメージトレーニングするなど時間を有効活用した。将来のある選手だ。「悔しい」銅メダルの先にあるものは、輝く、あの色しかない。

 ◆芳田 司(よしだ・つかさ)1995年(平7)10月5日生まれ、京都市出身の25歳。両親の勧めで小2から京都・円心道場で柔道を開始。中学3年間は神奈川の相武館吉田道場に入門。福岡・敬愛高から14年4月にコマツに入社。同年11月の講道館杯でシニア大会初制覇。初出場した17年世界選手権で準優勝、18年に初優勝。19年は準優勝だった。1メートル56。左組み。得意技は内股。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2021年07月26日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム
`; idoc.open(); idoc.write(innerHTML); idoc.close(); });