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大の里 史上最速新入幕から5場所ちょんまげ2度目V“最速大関昇進”に花添えた

2024年09月22日 04:50

相撲

大の里 史上最速新入幕から5場所ちょんまげ2度目V“最速大関昇進”に花添えた
<秋場所14日目>豊昇龍(左)を押し出しで破る大の里(撮影・郡司 修) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所14日目 ( 2024年9月21日    両国国技館 )】 関脇・大の里が大関・豊昇龍を破り、自己最多の13勝目を挙げて2場所ぶり2度目の優勝を決めた。新入幕から所要5場所での2度優勝は史上最速。大関昇進目安の3場所合計33勝は前日にクリアしており「34」に上積みした。昇進問題を預かる審判部が千秋楽の22日に臨時会議を開くことを決め、初土俵から所要9場所での史上最速大関昇進が事実上決まった。
 迷いはなかった。大の里は立ち合い強烈なもろ手突きで豊昇龍をはじき飛ばすと、そのまま一気に前に出てもう一押し。「思い切ってやるだけだった。最後は気持ちだった」と破壊力抜群の突き放し2発で優勝を決めた。

 大きな壁を越えた。今場所はここまで、平戸海や琴桜ら対戦成績で負け越していた苦手を次々に克服。豊昇龍には不戦勝を除いて過去3戦全敗だったが、優勝が懸かった大一番で最大の難敵をついに破り「それはやっぱり大きい」と確かな手応えを得た。

 初日から4日目までに3敗を喫した名古屋場所からわずか2カ月。「先場所の悔しさと反省を生かせた」と心身ともに進化を遂げた。これまでは優勝争いに絡む場所終盤になると口数を減らしていたが、今場所は序盤から“集中モード”。朝稽古後は取材に応じず、周囲の雑音を封じ込めてきた。新潟・能生中、海洋高相撲部で6年間指導した田海哲也総監督は「先場所序盤戦で大失敗したから、今回は早くから集中したかったのでは」と胸中を推し量った。

 技術面も進化した。右差しだけでなく強烈な左おっつけが武器に加わったことを「成長した点」と八角理事長は評価した。左おっつけといえば、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が得意とした形。場所前には三番稽古で師匠に胸を借り「いろいろと勉強になる。出稽古よりも価値がある」と技術を体で覚えた。

 記録的優勝で史上初のちょんまげ大関誕生となる。関脇以下の年間複数回優勝は92年の貴花田(当時、元横綱貴乃花)以来、32年ぶり2人目。さらに大関昇進直前の3場所で2度Vは、1934年春場所後の男女ノ川以来、90年ぶり史上2人目の快挙だ。それでも「まだ場所は終わってないので」と気を緩めることはない。「14勝にするか、13勝にするかは自分次第」。大関昇進は通過点と捉え、その先も見据えている。

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