×

【Xゲーム】白井空良「自分の弱さに勝った」最終3本目で逆転優勝 28年ロス五輪へ「さらに努力」

2024年09月22日 20:53

スケートボード

【Xゲーム】白井空良「自分の弱さに勝った」最終3本目で逆転優勝 28年ロス五輪へ「さらに努力」
<Xゲームズ千葉大会最終日>スケートボード男子ストリート決勝、最後のトリックを決め喜ぶ白井空良(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【Xゲーム千葉大会最終日 ( 2024年9月22日    幕張メッセ )】 スケートボード男子ストリート決勝が行われ、パリ五輪4位の白井空良(22=ムラサキスポーツ)が最終3本目に94・66点を出して逆転優勝を果たした。2度の3位が最高成績だった白井にとって、初のXゲーム制覇。「小さい頃から見ていた大会。凄くうれしい」と喜びにひたった。
 45秒間を自由に滑るラン3本の最も高いスコアで争う方式で行われた決勝。白井は1本目に92・00点というハイスコアを叩き出したものの、「簡単に(優勝が)決まるとは思わなかった。抜かれた時のことを考えていた」という。その観測は皮肉なことに的中し、昨年12月の世界選手権では2位に入った21歳の根附海龍が93・00点を出して逆転を許したが、冷静に受け止めていたという。

 迎えた3本目、「自分が乗れば勝てると分かっていた」という、本来ならベストトリックに用いる超高難度の技を組み込みフルメーク。勝利を確信したように笑みを浮かべ、スケーター仲間たちとハイタッチやハグを交わして喜んだ。「そういう時に決められない気持ちの弱さがあったが、今日は決めきれたのは成長。海龍を負かせたというより、自分の弱さに勝った」と言葉に実感を込めた。

 21年東京五輪は予選落ち。パリ五輪に向けては競技以外の活動を封印してまで代表権、そしてメダルの獲得へ全精力を注いだが、7月になって頭痛や吐き気に見舞われて1週間ほど入院。「普通ならかからない病気にかかった。相当追い詰められていたと思う」と振り返る。パリ入りも当初の予定よりも遅れ、会場練習が他の選手よりも少ない状態で本番に臨み、4位とあと一歩メダルに届かなかった。直後は「燃え尽きた」といい、今大会は五輪以来の実戦だったが、これまでの経験と強じんになったメンタルで頂点に上り詰めた。

 4年後の28年はスケートボードの本場ロサンゼルスでの五輪。3度目の正直を期待される立場だが、白井自身は「考えるのは早すぎる」としつつ、「世界大会を一つ一つ優勝できるように頑張れば、近づいていくと思う。さらに努力しないといけない」と話す。まだ取れ切れていない心と体の疲れを癒やし、進化した先に、悲願の五輪メダルが見えるはずだ。

この記事のフォト

おすすめテーマ

スポーツの2024年09月22日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム