大の里 大銀杏で最速綱獲りへ!“先代”大ノ里に並ぶ大関「絶対行きたいと思ってた」
2024年09月24日 05:00
相撲
しこ名の由来となり、大正後期から昭和初期に活躍し“相撲の神様”と呼ばれた大ノ里は元大関。先月、大の里はその出身地、青森県藤崎町に足を運んでいた。「今でも語り継がれているヒーロー。名前を頂いて絶対その番付までは行きたいと思っていたので光栄です」。目指すべき“先代”と肩を並べたことは心から喜んだ。
これまで最速の勢いで番付を駆け上がってきたが、今後は大関として「求められるものも大きくなってくる」と話す。最も期待されるのが、06年夏場所の白鵬以来となる新大関制覇だろう。大の里は「まだまだ立ち向かっていく、その気持ちが全て」と表情を引き締めた。攻めの姿勢を変えるつもりはない。
日本出身力士としても偉業が待つ。連覇となれば師匠の稀勢の里(現・二所ノ関親方)が17年初、春場所を制して以来の快挙、優勝回数は師匠の2回を超え、年間3度優勝は97年の貴乃花以来となる。「この経験をまた何度も味わいたい。九州場所に向けて頑張りたい」。出世のスピードに追いつかない髪の毛は来場所も大銀杏(おおいちょう)が結えるか微妙だが、早ければ来年初場所後にも羽黒山、照国の所要16場所を抜き、昭和以降で最速となる11場所での新横綱昇進へ。夢は広がっていく。
≪石川の豪雨被害思い発奮「勇気づけたい」≫大の里の故郷・石川県は、秋場所14日目にあたる21日から記録的な豪雨被害に見舞われた。その日は優勝が懸かった豊昇龍戦。「自分の手で(優勝を)つかめるチャンスだったので、絶対に勝って決めたいと思っていた。僕の話題で勇気づけたいという気持ちがあった」と当時の心境を明かした。元日の能登半島地震直後の初場所では新入幕で11勝を挙げ敢闘賞。今回も土俵で結果を残し、被災地を勇気づけた。
≪横審は高評価≫横綱審議委員会は23日、都内で定例会合を開き、大関昇進を確実とした関脇・大の里について、山内昌之委員長(東大名誉教授)は「もろさも影を潜め、非常にバランスのいい力強さを発揮した」と高く評価した。正式決定すれば九州場所(11月10日初日・福岡国際センター)は1横綱3大関となる。また両膝痛などで秋場所を全休した横綱・照ノ富士について「秋巡業には参加すると聞いている。見守っていきたい」と述べた。
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