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大の里 中高時から胃袋も怪物 2キロのカツ丼10分で完食

2024年09月24日 04:57

相撲

大の里 中高時から胃袋も怪物 2キロのカツ丼10分で完食
中学3年時、寮で食事する大の里。右は現幕内・白熊(海洋高相撲部提供) Photo By 提供写真
 【時代をつくる 最速大関・大の里(上)】“怪物”大の里も、小学生時代は目立った選手ではなかった。全国大会の最高実績は16強止まり。6年時には、のちに柔道でパリ五輪銀メダリストとなる村尾三四郎に上手投げで敗れた。そんな中村泰輝少年は「強くなるにはここしかない」と相撲留学を決意。親元を離れ、新潟へと向かった。
 中高一貫指導の能生中、海洋高は猛稽古で知られる全国屈指の強豪。授業がある日は、朝の筋トレと放課後の稽古を合わせて約5時間。土日は7時間で、申し合い稽古の番数は100番にも及んだ。稽古で疲れ切った後も、道場から寮まで片道2キロ以上の距離を毎日歩いた。完全な休日は1年間でわずか20日ほど。まさに相撲漬けの6年間だった。

 厳しいのは稽古だけではない。携帯電話やゲームは禁止でテレビも自由には見られなかった。大の里は「その分、相撲の本を読んだり、外国人力士の本名を当てるクイズを出し合ったり、たわいもないことで遊んでました」と懐かしむ。寮の周辺は山と海に囲まれており、夏になると素潜りして魚を捕ったりと限られた自由時間を目いっぱい楽しんだ。

 体をつくるための食事も「稽古」のうち。ノルマだった大量のご飯に苦戦する部員も多い中、大の里は「(相撲部総監督の)田海先生の奥さんが作るご飯が凄くおいしくて至福だった」と余裕だった。当時のチームメートは「1食で普通に5合食べていた」「2キロのカツ丼を10分で食べていた」と証言する。厳しい環境をものともしない大器の素質をのぞかせていた。(特別取材班)

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