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大の里 中高6年じっくり築いた武器「ケガしない体」

2024年09月25日 04:59

相撲

大の里 中高6年じっくり築いた武器「ケガしない体」
全国高校選抜十和田大会で団体優勝した大の里(左端)。右端は現幕内・白熊、右から2人目は現十両・嘉陽(海洋高相撲部提供) Photo By 提供写真
 【時代をつくる 最速大関・大の里(中)】大の里は中学入学時に身長1メートル70あり、同級生の中で頭一つ抜けていた。新潟・能生中、海洋高相撲部で田海哲也総監督とともに指導した村山智明監督は「スケールの大きい相撲で、基礎基本を身につければ強くなると感じた」と当時を振り返る。まずは体力づくりから、成長期になったら筋力トレーニングも増やして、と中高一貫の6カ年計画で育てられた。
 中2までは結果が出ず部内でもレギュラーになれなかったが、中3の終わりにようやく開花。白鵬杯で初めて全国制覇を果たし、高校でも個人タイトルを1つ獲得した。

 6年間で培われた最大の武器は、ケガしない体だ。「アマチュア出身だと膝や首をケガしている人が多いけど、中高で大きいケガを一度もしなかった」と村山監督。稽古で鍛えた下半身の柔軟性に加え、肩関節の可動域が広いという生まれ持った才能もあった。そのため、ケガしにくいだけでなく突っ張りの回転や差し手の返しにも効果を発揮していた。明るくポジティブな性格もプロ向き。田海総監督によると、入寮直後はホームシックで泣いている部員もいた中、大の里はいつも明るく笑顔だった。学校でも人気者で「毎日楽しい。土日もなければいいのに」と言っていたという。

 大の里は6年間を「大きく芽は出なかったけど、土台となる部分をつくってもらった」と振り返る。中高それぞれで全国制覇を果たしているが、その結果に満足はしていなかった。「タイトルをたくさん獲ってプロに行きたい」。高卒ではプロ入りせず、日体大でさらなる進化を目指した。(特別取材班)

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