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日体大で“覚醒”した大の里 それでもまだ未完成「力士の中で一番伸びしろがある気が」

2024年09月26日 04:30

相撲

日体大で“覚醒”した大の里 それでもまだ未完成「力士の中で一番伸びしろがある気が」
日体大3年時に全日本選手権で優勝し土俵上で感涙する大の里と、後ろで喜ぶ斎藤監督(右端) Photo By スポニチ
【時代をつくる 最速大関・大の里(下)】 日体大に進学した大の里は、ついに“覚醒”した。「斎藤先生の下で、魔法をかけられたぐらい活躍できた」。中高6年間で築いた土台の上に、医学博士でもある名将・斎藤一雄監督のスポーツ科学に基づいた技術指導も加わった。1年生で学生横綱に輝き「自分の時代をつくっていきたい」と宣言。全日本選手権2連覇など大学4年間で計13冠を獲得し、アマチュア相撲界の「中村泰輝時代」をつくり上げた。
 圧倒的な強さを誇る一方で、弱みを見せる部分も。国体で新潟県チームとして一緒に戦った先輩で、元世界王者の三輪隼斗さん(29)は「試合直前によく“こういけば大丈夫ですよね?”とか聞いてきて、サポートしてほしい感じだった」と振り返る。精神面には不安があり、実力に追いついていないようだった。

 大学卒業後は、数多くの相撲部屋から誘いを受け“争奪戦”状態に。その中で二所ノ関部屋に決めた理由の一つは「何の誘惑もなく相撲に集中できる環境が良いと思ったから」。入門時から注目を集める逸材は、一から心身を鍛えるために茨城県阿見町を新天地に選んだ。

 日体大で4年間、二所ノ関部屋で1年半、環境や指導者にも恵まれ驚異的な成長曲線を描いた。中高6年間指導した海洋高相撲部の田海哲也総監督は「まだ未完成。力士の中で一番伸びしろがある気がする」と無限の可能性に期待を込める。“未完”のまま早くも大関に昇進。完成した頃には、一時代を築いているだろう。 (特別取材班)
 =終わり=

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