星野氏が愛した散歩道 いつかまた多くのファンが笑顔で球場に向かえることを信じて…

2021年03月21日 09:00

野球

星野氏が愛した散歩道 いつかまた多くのファンが笑顔で球場に向かえることを信じて…
楽天監督時代の星野仙一氏 Photo By スポニチ
 ヤンキースをFAとなった田中将大投手(32)が8年ぶりに復帰したことで一気にソフトバンクと並ぶパ・リーグの優勝候補に浮上した楽天。前回優勝を飾った13年当時の監督で18年1月4日に死去した星野仙一氏(享年70)も天国で2021年のシーズン開幕を楽しみに待っているだろう。
 記者は12~14年に楽天を担当し、星野氏を近くで取材した。そんな縁もあり、死去した18年は2月、19年と20年は命日に近い1月の上旬に仙台で当時の優勝に関わった関係者らと、ある行事を行った。行事というと大げさだが、それは仙台市内の当時の星野氏の自宅から本拠地の楽天生命パークまでの約3キロの道を歩くこと。監督時代の11~14年だけでなく、球団副会長となった15年以降も、星野氏が健康のために好んで歩いた散歩道だ。

 ONに肩を並べるほど発言に影響力があり、監督在任中は球場では常に多くの報道陣に囲まれていた星野氏。担当記者として周囲に聞かれたくない質問をする際は散歩に同行した。一番の思い出は14年9月17日。その日は質問ではなく、ある「断り」を入れるためだった。なかなか言い出せなかったが、球場まであと50メートルほどのところで決意。「監督、“辞任する”と書きます」と伝えた。怒鳴られるのを覚悟していたが、返事は短く「分かった」。紙面に掲載された翌18日に辞任会見が行われた。日本一翌年で3年契約の1年目だったが、持病の腰痛の悪化なども一因だった。

 副会長時代に散歩に同行した際、星野氏はこんな言葉を語っていた。「球場までの最後の直線で、ファンがワクワクした顔で歩いているのを見ると、こっちも嬉しくなるんや」。闘将が天国に旅立ってから4度目となるシーズンが、もうすぐ開幕する。まだまだコロナ下で入場制限はあるが、いつかまた多くのファンが球場に列をなして歩く日々が戻ることを願う。(記者コラム・山田 忠範)
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