延長戦廃止で予想される引き分け試合の激増 ペナントレースを健全に盛り上げるために…

2021年03月26日 12:34

野球

 コロナ下で迎える2年目のシーズンが開幕する。プロ野球はさまざまな特例を用いて感染対策を重視するが、中でも今季の最大の特徴は延長戦が廃止されることだろう。
 12球団は22日の代表者会議で、延長戦は行わず9回打ち切りとすることを正式に決めて発表した。首都圏など緊急事態宣言解除後も飲食店などへの営業時間短縮要請が午後9時まで残っており、それまでに試合を終わらせる対策の一つだ。同時に一部のナイターでは開始時間も15~30分繰り上げた。

 開始時間の繰り上げは、感染状況次第で従来の午後6時に戻すことも考慮しており、当面の間となる。一方で、延長戦の廃止は1試合の価値を公平に扱うため、シーズン通しての特例となる見込みだ。

 昨季は選手の負担軽減を目的とし、延長戦は従来の12回までから、10回打ち切りとなっていた。昨季延長戦にもつれたのは30試合。単純計算では、その分だけ今季は引き分けが増える計算となる。昨季の引き分けは40試合で、全体の5・6%だった。今季は10%前後に上がることが予想される。

 引き分け数が激増してしまうと、勝率で争うレギュラーシーズンの結果にも影響が出てくる。大リーグは昨季、やはり負担軽減目的で延長タイブレークを導入した。日本プロ野球も昨年11月のファーム日本選手権において、NPBの公式戦および日本シリーズ、同選手権では初めてとなるタイブレークを導入した。延長11回以降は継続打順で無死一、二塁から始めるというものだった。

 来季以降も、新型コロナウイルスとの戦いが簡単に終結するような見込みはまだない。負担軽減、時間短縮という2つの観点から、今後はペナントレースにおいてのタイブレーク導入も一つの議論となってこよう。元来、野球とは引き分けを想定していないスポーツとして生まれた。発祥の地・米国の大リーグは、未だに引き分けを認めておらず、延長戦への制限も昨季までは設けていなかった。今季は引き分け数が増加するのは必然ではあるが、1試合でも多く9回以内で決着してくれることが、ペナントレースを健全に盛り上げることにつながってくる。(記者コラム・後藤 茂樹) 
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