エンゼルス大谷がタフでいられる理由「トータルでどれくらい動いたかで疲労度が変わってくる」

2021年05月17日 13:30

野球

エンゼルス大谷がタフでいられる理由「トータルでどれくらい動いたかで疲労度が変わってくる」
<レッドソックス・エンゼルス>9回、逆転2ランを放った大谷はチームメートと歓喜のハイタッチ(AP) Photo By AP
 今季のエンゼルス・大谷は一体、何が凄いのだろうか。月並みな問いかけで恐縮だが、投打でも走塁でもなく、ここまで休みなく試合に出場できているタフさを挙げたい。
 5月5日のレイズ戦登板後のオンライン会見。大谷は「体のケアで心がけていること」について問われると、「こんなに続けて(試合に)出たことはもちろんないですけど、思っていたよりはそんなに疲れてはいないです」と話している。

 登板前日や翌日でもスタメン出場し、登板日にはDH解除の「リアル二刀流」がここまで3度実現。ポストシーズンなど短期間なら可能かもしれないが、開幕から全38試合に出場(日本時間5月16日時点)している。代打出場はたった1度のみで、その他はスタメンだ。驚きしかない。

 当然、蓄積疲労による故障のリスクを周囲から心配される。だが、大谷の見立てはそんな単純なものではない。「どちらかというとトータルでどれくらい動いたかで疲労が変わってくると思うので。そのバランスを1日、1日考えるっていうところかなと思います」。基本的にDH専門のため、疲労に強く影響するのは、試合中にどれだけ出塁し、どれだけ強い強度で走ったか。今季のオープン戦中も同じような「疲労」に関する質問が飛んだが、大谷は「盗塁をしたわけではないので特に(疲労)はなかったかなと思います」と答えている。冷静に自分の体と向き合うことに集中している。

 日本ハム時代の14年途中から登板前日と翌日は休養に充て、残りを打者出場する「二刀流ルーティン」が確立。疲労による故障防止が狙いで、メジャー移籍後も踏襲されてきた調整法だ。だが、体が万全で迎えた今季はキャンプからジョー・マドン監督と話し合いの場を持ち、出場可否は制限を設けず、大谷の意向が尊重される形になった。とはいえ、指揮官も「翔平が投打両方をここまでできると思っていなかった。もっと休ませなければいけないと思っていた」と素直な心境を吐露している。二刀流としての活躍以上に、試合に出続けられるタフさが球団にとって嬉しい誤算だった。

 大谷は冒頭の会見で「コンディション維持の備え」について、こうも答えている。

 「もちろん疲れているなと思う日もあったりします。1日のトータルでどれくらい動いたかところを計算しながら。今日は(試合前の練習量を)落としておいた方がいいとかじゃないかなと思うので。心理的には数を振りたいし、振って、振って、そのゲームに臨みたいところが選手の心理ではないかと思いますけど。そこをいかに我慢しながら、トータルで見た時に良い結果が残せるようにやりたいなと思います」

 この言葉通り、チーム関係者によれば、今季の大谷は以前に比べ、試合前練習のスイング量を大幅に落としているという。そもそも打撃練習は開幕戦以外は屋内での調整を続けている。どんな時でもストイックに練習に励む大谷にとって、今季の大きな変化の一つだろう。

 また、投打同時出場に加え、8回から右翼に就く“三刀流”でフル回転した11日のアストロズ戦後にはこう話している。

 「試合の疲労感はないので、思ったよりスムーズに全試合でられています。移動の時差とかでやっぱりどうしても体のリズムが違ったりとかはしようがないところだと思うので、そこは色々と工夫しながらやれたらなと思います」

 一般的にメジャーでは主力野手に対し、休養日を設け、エ軍もトラウト、アップトン、フレッチャーらも今季すでに休んでいる。大谷はいつ休養するのだろうか。投打でどれだけの成績を残すのかも注目だが、今季は大谷のタフさが気になって仕方がない。(記者コラム・柳原 直之)
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