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広島・コルニエル 黒田氏直伝ツーシームで先発転向7戦目初勝利 チームは交流戦3連勝

2023年06月09日 06:00

野球

広島・コルニエル 黒田氏直伝ツーシームで先発転向7戦目初勝利 チームは交流戦3連勝
<日・広>ウイニングボールを手にガッツポーズのコルニエル(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【交流戦   広島7―2日本ハム ( 2023年6月8日    エスコンフィールド )】 広島のロベルト・コルニエル投手(27)が8日、日本ハム戦で待望の先発初勝利を挙げた。偉大なレジェンドOB・黒田博樹氏(48)から学んだツーシームを有効に駆使し、7回を3安打2失点の力投。打線も野間峻祥外野手(30)の右前勝ち越し打などで効果的に援護した。チームは同一カード3連勝で、同じくカード全勝した18年の楽天戦以来となる交流戦3連勝。新井新政権では最多タイの貯金3とした。
 昨季まで2年間で62試合に救援登板した助っ人。今季から先発に転向して7試合目で、待望の美酒を味わったコルニエルは、北の大地の広島ファンを前に「まず神様に感謝しています。とても気持ちよかった」と笑顔を浮かべた。

 日米通算203勝右腕・黒田博樹球団アドバイザーとの出会いが才能開花につながった。直球と変わらない球威で右打者の内角に食い込むツーシームを今春キャンプで習得。一番の武器になり、この日も7回までの21アウトのうち半分近くをこの変化球で奪った。

 「(ツーシームを教わったことで)力が上がった。アウトを取るために自分のベスト以上になった」

 味方が3点を援護した5回が最大のピンチだった。直近2試合も4回まで零封しながら崩れ、降板を余儀なくされたイニング。先発初勝利が頭にチラついたのか、先頭から連続四球を与え、1死二、三塁を招く。ここで秋山がハンソンのセンターへの大飛球を好捕し、救われた。

 「5回に四球を出したけど、(秋山の)ナイスプレーで1点だけに抑えられた。点差があったからよかった」

 本音だった。7回95球を投げて3安打2失点。7回にこの日の最速タイ157キロを計測する余力残しの力投に新井監督は「立ち上がりは変化球でカウントが取れず苦しかったけど、尻上がりによくなった。ナイスピッチングだった」と称えた。

 カード3戦全勝を飾った18年の楽天戦以来となる交流戦3連勝。敵地に限れば17年の日本ハム戦以来6年ぶりだ。勝利数は早くも昨季と並び、5勝4敗で交流戦首位タイに浮上。指揮官は「投げる方も打つ方も、走塁でもいいリズムになっているよね。みんながガンガンいってくれている」と目を細めた。

 「次は変化球をしっかり練習しないといけない。いい準備をして一生懸命頑張ります」

 コルニエルは次戦を見据えて言葉に力を込める。何か聞きたいことがあれば、フェリシアーノ通訳を通じて黒田球団アドバイザーに連絡を取るという。まさに百人力。美酒を味わえば変わる。レジェンドのサポートを生かし、剛腕ドミニカンが今季どこまで飛躍するか、楽しみだ。(江尾 卓也)

 <交流戦カード全勝は18年以来>○…広島の交流戦カード全勝は18年6月8~10日の楽天戦3勝以来、開催4シーズンぶり。交流戦の3連勝も同カード以来となった。今交流戦は黒星スタートから5勝4敗で初の勝ち越し。交流戦で勝率が5割を上回るのは21年の2戦目、△○の1勝1分け、勝率1・000以来。負け越しから勝ち越しに転じたのは、前出の18年楽天戦3連勝で6勝5敗になって以来だ。

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