新潟のドン 裏金要求疑惑の音声データ公開に「全て思い出した」も「作り話」「作文」「自作」

2021年12月04日 05:30

社会

 自民党の泉田裕彦国土交通政務官(59)が3日、新潟5区から出馬した10月の衆院選で星野伊佐夫県議(82)から裏金を要求されたと告発した問題を巡り、証拠だとする音声データを公表した。星野氏は同日、新潟県庁で会見して「作り話だ」と反論した。

 泉田氏によると、音声データは衆院選前の9月4日に星野氏の自宅で交わした約26分の会話内容。星野氏とされる男性が「必要経費をまこう。2000万円や3000万円出すのをもったいながったら人生終わるよ」などと話している。

 泉田氏が2019年の参院選を巡る大型買収事件を例に挙げ「広島であったでしょう」と難色を示すと、男性が「そんなこと言ったらキリがない。そんな話は表面の話。裏はみんなそういう世界」と詰め寄った。「秘書の耳にも入れてはならない」と念を押すような場面もあった。

 県議12期目で「新潟のドン」とも呼ばれた星野氏。これまで告発について「事実無根」「金の話はしない」としてきた。ところが、音声データが公開されることになると、この日「自分の言ったことを全て思い出した」と急きょ会見を開いた。

 会見では、かつて「師弟関係」にあったという泉田氏の告発を「選挙で一体いくらかかるのかと聞かれて“2000万円から3000万円かかるのでは”と答えたが、表の金の話だ。裏金の話ではない」と改めて否定。集会の会場費や印刷費など、選挙に必要な「活動費」のことを話したもので違法性はないとした。星野氏が親指と人さし指を付けたしぐさで裏金を求めたとする泉田氏の主張なども「作り話」「作文」「自作」とバッサリ切り捨てた。

 さらに「音声データは一番大事な部分が、完全に抜けている。全部公開すると言ってたのにな」と指摘。ただ、公開された音声の全てを聞いたわけではないという。省かれた部分のやりとりの内容については「今日は言えません」と歯切れが悪かった。

 会見終了後には、報道陣の前で改めて音声データを聞いたが「自身の声か」との質問には「分からない」と答えたのみで、否定はしなかった。

 ≪泉田氏反論「秘書が知らないお金どうやったら表に…」≫泉田氏は星野氏の会見後、新潟県長岡市で報道陣の取材に応じ、金の話を秘書に知らせないよう迫られたことを挙げた上で「会計責任者である秘書が知らないお金は政治資金収支報告書に載らない。どうやったら表のお金になるんでしょう」と反論。星野氏に裏金の認識があったとの見解を示した。

 【音声データ要旨】星野氏とされる人物「とにかく必要経費を早くまこう。もう余裕がない。選挙が始まってからなんてバカはいない。今だ、今でも遅いくらい。2000万や3000万出すのをもったいながったら人生終わるよ。大部分は領収書もらえるやつだから。いちいち警察に報告してやるわけじゃないんだから。これは、早くしないとあとで悔いが残る」
 泉田氏「違法行為にならないようにしないといけないので」
 星野氏とされる人物「そんなものは言葉の問題だけであって、実際はそんなもの気にしている候補者なんか一人もいない」
 泉田氏「広島で(買収事件が)あったでしょう」
 星野氏とされる人物「そんなこと言ったらキリがない。そんな話は表面の話なんだ。裏はみんなそういう世界なんだから」

 【新潟裏金問題経過】
 ▼2021年9月4日 泉田氏と星野氏が面会
 ▼10月19日 衆院選公示。泉田氏は新潟5区から自民党公認で立候補
 ▼同31日 衆院選投開票。泉田氏は小選挙区で敗れ、比例で復活
 ▼11月29日 泉田氏がツイッターで「裏金を要求された」と明かす
 ▼12月1日 泉田氏が会見し、金を要求してきたのが星野氏だと公表。星野氏は否定
 ▼同3日 泉田氏が録音の音声を公開
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