【柔道】浜田、練習で磨かれた「受け」の強さが光った―上水研一朗の目

2021年07月30日 05:30

柔道

【柔道】浜田、練習で磨かれた「受け」の強さが光った―上水研一朗の目
柔道女子78ロ級決勝で得意の寝技に持ち込み一本勝ちで金メダルを獲得した浜田尚里(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【東京五輪第7日 柔道女子78キロ級決勝 ( 2021年7月29日    日本武道館 )】 サンボの世界女王になったこともある浜田の寝技は世界中から警戒されていた。それでも最初から最後まで寝技で仕留め切った。その最大の理由は、柔道用語でいう「受け」の強さにあったと思う。
 寝技のある浜田相手に、技を掛けた後の不用意な姿勢は命取りだ。ライバル選手が浜田に勝つためには、投げ切るか、防御しやすい体勢で倒れるかの選択肢しかない。だが、この日の浜田に技を掛けてもバランスが崩れないため、結局は自身がバランスを崩して倒れるしかなかった。その姿勢は完全に浜田の領域。相手を正面に返すフェイントを入れながら、横にも崩し、抑えでも関節でも展開できる。守る側はどちらに重心をかけて逃げればいいか、分からなくなるのだろう。

 柔道の「受け」は、技を受ければ受けるほど磨かれる。野球に例えると、守備力はノックを受けただけ高まるとされるのと同様だ。打撃は水ものだが、守備力は試合の安定感につながる。おそらく浜田の「受け」はあくなき反復練習で培われたものだろう。寝技に強みがある浜田に、立ち技をプラスしようとするのではなく、強みを生かすためにどうするか戦略を立て、完遂した強化サイドの勝利とも言える。(東海大体育学部武道学科教授、男子柔道部監督)
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