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男子マラソン・大迫傑、東京五輪で引退 「競技人生の最高のゴールにするため」 YouTubeで電撃発表

2021年07月30日 05:30

マラソン

男子マラソン・大迫傑、東京五輪で引退 「競技人生の最高のゴールにするため」 YouTubeで電撃発表
大迫傑 Photo By スポニチ
 男子マラソン代表で前日本記録保持者の大迫傑(30=ナイキ)が29日、8月8日に行われるレースを最後に現役を引退すると自身のSNSなどで発表した。米国に拠点を移し、18年シカゴ、20年東京で2度、日本記録を更新。日本のマラソン人気をけん引してきたパイオニアが、集大成と位置付けた大一番で日本勢29年ぶりのメダル獲得を狙う。
 常識にとらわれない独自のスタイルを貫くプロランナーとして、マラソン人気を一手に担ってきた日本長距離界のエースが五輪で競技を終えることを決めた。自身のYouTubeで「陸上選手、マラソンランナーとしてのゴールを8月8日に決めました。それは、東京を自分自身の競技人生の最高のゴールにするためです」と語った。

 東京出身の大迫は、誰よりも地元開催の五輪を待ち望んでいた。「13年に大会が決まってから東京を目標にしてきた。最高の舞台にするために自分の100%を注ぎ込んできた」。思いは開催地が札幌に移っても変わらない。感染拡大で開催自体が危ぶまれていた今年1月、ケニア合宿に出発。周囲には「(五輪は)やるかやらないか分からないけど、開催したときのために精いっぱいやってくる」と決意を語っていた。

 中学から本格的に陸上を始めた。早大では箱根駅伝で日本一に貢献するなどして一躍人気選手になった。卒業後は日清食品を辞めて渡米。世界トップ選手が集うナイキ・オレゴンプロジェクトに参加するなど、常識にとらわれない活動でマラソン選手の新たな可能性を切り開いてきた。引退後について明言していないが、関係者によれば主宰する陸上プロジェクト「Sugar Elite」を中心に、後進育成に活動の場をシフトしていくという。

 92年バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した森下広一(トヨタ自動車九州陸上競技部監督)以来、29年ぶりとなるメダル獲得で有終の美を飾る。「このレースで終わりなんだと決めた今、自分の持てる全ての力が出し切れる気がする」。8月8日、プロランナー大迫としての答えを出す。

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