パラカヌー・西明美コーチ 毎日「コツコツ」モニカを観察 パリへとこぎ出す

2021年09月05日 05:30

カヌー/カヤック

パラカヌー・西明美コーチ 毎日「コツコツ」モニカを観察 パリへとこぎ出す
瀬立モニカを専属で指導する西明美コーチ(西コーチ提供) Photo By 提供写真
 【支える人(12)】パラカヌーの西明美コーチ(52)は、体調や心境の変化を見逃さない。同コーチは、瀬立モニカが大ケガで車いす生活になる前の11年から指導。現在は専属として練習の指導はもちろん筋力トレーニング、食事、移動もともにしている。
 瀬立は体幹機能障がいなどで、腹筋や下半身を使うことはできない。内臓などにも麻痺(まひ)があるため、初出場だった16年リオ大会の時は、食事も多くを食べることができなかったという。東京大会を目指すにあたって、まずは瀬立の食生活改善から始めた。合宿では外食から自炊中心に切り替え「モニカ(の内臓)が吸収できるものが良い」と、使用する油なども替えた。

 練習内容は「食べられる量の運動量を課した」と微調整した。日によって体調の変化は大きく、同じ舟やパドルを使っていてもフォームが安定しないことがあるが、崩れる前に指摘し修正に努める。日々の変化に対応し「コツコツ積み上げた」ことが血肉となっている。

 精神面の変化にも敏感だ。瀬立のメンタルが不安定な時は「気持ちが落ちているな」と素早く察知する。2日前の予選が低調だった瀬立は、不安のあまりこの日の朝まで準決勝を棄権しようかと悩んでいたが、西コーチが「覚悟を決めよう」と背中を押した。

 西コーチが大切にしていることは観察する目になってあげること。「健常者と違って、モニカは体の3分の2の感覚がないから、毎日変化がある。指導者が入れ代わりで見るのは良くない。毎日、同じ目で積み重ねないといけない」。3年後のパリへ、再び2人で積み上げていく。(滝本 雄大)

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