田中希実、枠にとらわれず挑戦 原点の「楽しさ」大切に

2022年05月18日 05:30

陸上

田中希実、枠にとらわれず挑戦 原点の「楽しさ」大切に
田中希実 Photo By スポニチ
 【オリンピアンロードの歩き方】五輪を目指すアスリートや関係者らを取材するコラムの今回は、東京五輪女子1500メートル8位入賞の田中希実(22=豊田自動織機)。今季、400メートルから1万メートルまで幅広い距離を走るランナーの挑戦に迫った。
 田中希実が異例のシーズンを送っている。東京五輪で出場した1500メートルと5000メートルにとどまらず、400メートルから1万メートルまで幅広い種目を短いレース間隔で走る今季。国立競技場で開催されたセイコーゴールデンGPの競技後、その意義を改めて聞くと、率直な思いを明かした。

 「いろんなレースや種目に出ることで、楽しむ気持ちやチャレンジ精神が生まれてくる。1万メートルや800メートルはまだまだ初心者で、400メートルは最初で最後だったかもしれない。“どんな感じなんだろう”という楽しさを忘れないためにも、自分にとって大事なことだと思います」

 ラストのスピード強化や可能性を広げる狙いなどもあるが、精神的な意味合いもある。8位入賞を果たした東京五輪後、世界の大会に出場すると、周りの見る目が変わっており「挑戦者でいるのが難しくなったことを感じてきた」という。だからこそ、原点ともいうべき「楽しさ」が自分にとって重要だと感じている。

 父でコーチを務める健智さん(51)は今季のここまでを「(右太腿の違和感で)レースは1つ飛ばしたけど、順調にはきていると思います」と語る。本人は外国人選手に勝ちきれないもどかしさも抱えているとはいえ、6月の日本選手権を前に、ダイヤモンドリーグ第3戦(28日、米ユージーン)の1500メートルに出場予定。そこには「東京五輪のファイナリストがほぼエントリーしている」という。

 7月の世界選手権(オレゴン)や24年パリ五輪、さらにその先も見据えながら、健智さんは言う。

 「日本人がなかなか勝てない距離というのは分かっているけど、25年に東京で世界選手権が開催されるなら、パリ五輪とそこが1500メートルや5000メートルの集大成になるかもしれない。それが終わった時に“距離を伸ばそう”となって、1万メートルやマラソンに行くかもしれないです。本人は、1万メートルよりもマラソンの方に興味を持っているようです」

 田中希実が42・195キロを走ると、どうなるのか。枠にとらわれないランナーの挑戦は続く。(五輪担当・西海 康平)

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