ダンベルプレスのフォームとやり方、重量・回数|筋トレ初心者向け!正しい動作を学ぶ
2024年09月10日 09:00
ダンベルプレスは、胸の筋肉を効果的に鍛える基本的な筋トレ種目の一つです。しかし、正しいフォームで行わなければ、思わぬケガをしたり、効果を最大限に引き出せなかったりすることがあります。筋トレ初心者の方にとって、適切な重量や回数を選ぶことも重要です。
この記事では、ダンベルプレスの基本的なフォームとやり方、初心者に適した重量と回数の設定方法について詳しく解説します。しっかりと学んで、効率的に筋力をアップさせましょう。
ダンベルプレスはどの筋肉に効くのか
ダンベルプレスは主に大胸筋をターゲットにしたエクササイズです。ベンチの角度を調整することで、大胸筋の異なる部分を狙うことができます。
たとえば以下の通りです。
- 頭が体より上になった「インクラインベンチ」を使用=上部繊維(上部胸筋)
- 平行な「フラットベンチ」を使用=中部繊維(中央胸筋)
- 頭が体より下になった「デクラインベンチ」を使用=下部繊維(下部胸筋)
ダンベルプレスをやり続けると、どんな見た目になる?
ダンベルプレスをやり続けることで、大胸筋が発達し、胸部に厚みのある身体になります。
フィットネスモデルやボディビルダーのように、大胸筋が発達した逞しい身体を目指すには、このエクササイズが必須です。
インクラインダンベルプレスの基本フォームとやり方
ここからは、基本のインクラインダンベルプレスをくわしく解説していきます。
メインで鍛えられる部位
- 大胸筋中部
- 大胸筋上部
ベンチの角度
ベンチの角度は45度までで調整しましょう。
角度が上がるにつれ、大胸筋の上部繊維と三角筋(肩)の動員が増加します。これにより、上部胸筋と肩の筋肉を効果的に鍛えることができます。
ダンベルの握り方
やり方
-
ステップ1:ベンチの設定とダンベル準備
ベンチの設定
ベンチの角度を30~45度に設定します。これは上部胸筋を効果的に鍛えるための最適な角度です。
ダンベルの持ち方
ダンベルを両手に持ち、座った状態で膝の上に置きます。膝の助けを借りてダンベルを持ち上げ、仰向けにベンチに寝転びます。
このとき、ダンベルを肩の高さで保持します。
-
ステップ2:正しい姿勢になる
足を床にしっかりと置き、体を安定させます。肩甲骨をベンチに斜めに刺すようにセットし、肩甲骨をしっかりと安定させます。
また、胸椎を伸展させ、腰が過度に反らないように腹部でしっかりと支えることが重要です。
-
ステップ3:ダンベルを持ち上げて下ろす動作
ダンベルの持ち上げ方
腹部を締めた状態を維持しながら、ダンベルを上方に押し上げます。腕を完全に伸ばしますが、肘をロックしないように注意しましょう。
肩甲骨は動作中に安定させ、胸筋の収縮を意識します。
ダンベルの下ろし方
ゆっくりとコントロールしながら、ダンベルを元の位置まで下ろします。肘が肩の高さに達するまで下ろしたら、一瞬止めてから再び持ち上げます。
動作のポイントは以下です。
- 胸の背骨(胸椎)をしっかり動かす: 胸椎を伸展させることで、胸筋がしっかりと収縮し、最大限の効果を得ることができます。
- お腹に力を入れる:腰が過度に反らないように腹部で支えることで、腰への負担を軽減し、安定したフォームを保ちます。
- 肩甲骨をベンチにつける:肩甲骨をベンチにしっかりと安定させることで、肩の位置が固定され、肩関節への負担を減らします。
次:デクラインダンベルプレスのやり方
デクラインダンベルプレスの基本フォームとやり方
次は、頭が体より下になった「デクラインダンベルプレス」です。
メインで鍛えられる部位
- 大胸筋中部
- 大胸筋下部
ベンチの角度
15~30度の範囲で行いましょう。
やり方
-
ステップ1:ベンチの設定とダンベル準備
ベンチの設定
ベンチをデクライン(下向きの傾斜)に設定します。一般的には15~30度の角度が推奨されます。これは下部胸筋を効果的に鍛えるための最適な角度です。
ダンベルの持ち方
ダンベルを両手に持ち、デクラインベンチに仰向けに寝転びます。
-
ステップ2:正しい姿勢になる
肩甲骨をベンチに斜めに刺すようにセットし、肩甲骨をしっかりと安定させます。胸椎を伸展させ、腰が過度に反らないように腹部でしっかりと支えることが重要です。
ダンベルを肩の高さで保持し、肘は軽く曲げた状態を保ちます。
-
ステップ3:ダンベルを持ち上げて下ろす動作
ダンベルの持ち上げ方
腹部を締めた状態を維持しながら、ダンベルを下から上方に押し上げます。腕を完全に伸ばしますが、肘をロックしないように注意しましょう。
肩甲骨は動作中に安定させ、下部胸筋の収縮を意識します。
ダンベルの下ろし方
ゆっくりとコントロールしながら、ダンベルを元の位置まで下ろします。肘が肩の高さに達するまで下ろしたら、一瞬止めてから再び持ち上げます。
動作のポイントはインクラインダンベルプレス同様、以下の3点です。
- 胸の背骨(胸椎)をしっかり動かす
- お腹に力を入れる
- 肩甲骨をベンチにつける
次:トレーニングベンチがないとダメ? ベンチなしで行うには
トレーニングベンチがないとダメ? ベンチなしで行うには
ベンチを使用しない場合、床に仰向けになった状態で行うことも可能です。この「フロアダンベルプレス」は、大胸筋や肩、腕の裏側を効果的に鍛えながら、肩関節への負担を軽減することができます。
フロアダンベルプレスのやり方
1.床に仰向けになり、膝を曲げて足を床に平らにつけます。ダンベルを両手に持ち、肘を曲げた状態でダンベルを胸の高さで保持します。
2.肩甲骨を床にしっかりと押し付け、背中を安定させます。胸を張り、腹部を引き締めて動作を始める準備をします。
3.ダンベルを胸の上に向かって押し上げ、腕を伸ばします。肘を完全にロックしないように注意し、動作をコントロールします。
4.ゆっくりとダンベルを元の位置まで下ろします。このとき、肘が床に触れるまで下ろし、次の繰り返しに備えます。
ダンベルプレスの効果をしっかり出すためのポイント
ダンベルプレスで効果を最大限に引き出すためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
胸椎の伸展を意識する
胸椎をしっかりと伸展させることで、胸筋が最大限に収縮しやすくなり、効果的な筋肉の発達を促します。
胸を張る姿勢を意識し、胸椎を伸ばすことで、胸筋により強い刺激を与えることができます。
腰を過度に反らさない
腰が過度に反らないように、お腹とお尻の筋肉を使って腰の反りを抑制します。これにより、腰にかかる負担を減らし、背骨の安定性を保つことができます。
腰を守るためには、コアの筋肉をしっかりと活用することが重要です。
肩甲骨のコントロール
肩甲骨をしっかりと安定させ、動作中にコントロールすることで、肩関節への負担を軽減し、胸筋に集中したトレーニングが可能になります。
肩甲骨を適切に固定することで、フォームが安定し、より効果的に胸筋を鍛えることができます。
ダンベルプレスの重量と回数。筋肥大するには何kgで何回やればいい?
ダンベルプレスで筋肥大を狙う場合、以下のポイントに注意することが重要です。
適切なフォームと可動域で行う
筋肥大のためには、適切なフォームでしっかりとした重量を使用することが大切です。可動域を最大限に活かしながら筋肉をしっかりと伸縮させることで、筋繊維に十分な負荷を与えることができます。
「5~8回の挙上が可能な重量」×「3~5セット」行う
筋肥大を目指す場合、5~8回の挙上が可能な重量を使用し、3~5セット行うのが効果的です。この重量とセット数の組み合わせにより、筋肉に十分な刺激を与え、成長を促進します。
筋持久力を上げたい場合は、12~15回ぎりぎりできる重量に設定しましょう。
トレーニング頻度は「週2程度」
筋肥大には、トレーニングの頻度も重要です。週に2回、胸のトレーニングを行うことで、十分な刺激と回復をバランスよく確保できます。
週2回の頻度は、筋肉が成長するための適切なタイミングで再度刺激を与えるのに理想的です。
バーベルベンチプレスとの違い。効果にどんな違いがある?
バーベルベンチプレスとダンベルベンチプレスだと、効く部位や効果に違いはあるのでしょうか。両者の最大の違いは「可動域」にあります。
ダンベルはバーべルより深くまで動作可能
ダンベルを使用する場合、バーベルよりも深くまで動作することが可能です。これにより、筋肉をより効果的に伸縮させ、強い刺激を与えることができます。
さらに、ダンベルはバーベルに比べて不安定な道具です。この不安定さにより、安定させるために多くの筋肉が動員されます。結果として、主働筋だけでなく、補助的な筋肉も同時に強化され、全体的な筋力とバランス向上が期待できます。
バーべルは重い重量を扱うことができる
一方、より重い重量を扱うことができるのはバーベルです。筋肥大を狙う場合はこちらが重要です。
「重量」と「可動域」の両方が筋肥大にとって重要な要素であるため、ダンベルとバーベルそれぞれの良さを理解し、両方の種目をバランスよく取り入れることが最適です。これにより、胸筋全体の発達を効果的に促進することができます。
監修者プロフィール
トレーナー山岸 慎
2011年からトレーナーとして、モデル・アーティスト・俳優のサポートを行う。現在はJリーガーなどトップアスリートをはじめ、運動初心者まで様々な身体レベルの方のトレーニング指導を行なっている。所有資格NSCA-CSCS
・パーソナルトレーニングジム STUDIO KOMPAS渋谷南平台
・ストレッチリラクゼーションサロン ESL(エッセンシャル ストレッチ ラボ)
<Edit:編集部>
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