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【鰻谷通信コラ厶】照ノ富士の執念 春場所優勝と大関復帰

2021年04月03日 16:00

スポーツ

【鰻谷通信コラ厶】照ノ富士の執念 春場所優勝と大関復帰
大相撲春場所で3度目の優勝を果たした照ノ富士。21場所ぶりの大関復帰を決めた(3月29日付大阪本社版) Photo By スポニチ
 全国各地からサクラ満開の便りが届き、まさに春爛漫の季節を迎えています。例年なら、花の名所は人、人、人でごった返すところですが、コロナ禍の影響で見物客はまばらです。そんな中、2月28日に緊急事態宣言が解除された大阪府で再び新規感染者数が急増、4月1日には過去4番目の多さとなる616人の新規感染者が報告されました。これを受けて大阪府の吉村洋文知事は「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請、5日からの適用が決定しました。これにより再び飲食店には時短要請及び命令が行われ、従わない店舗には20万円以下の過料が科せられることになります。今回の第4波には変異ウイルスの影響も懸念され、収束に向かうかどうか予断を許さない状況です。
 コロナ禍のため史上初の両国国技館開催となった大相撲春場所は、関脇・照ノ富士(29・伊勢ヶ浜)の3度目の優勝で幕を閉じました。両横綱の休場はあったものの、3人の大関全員を破っての12勝3敗は見事な成績です。この12勝で三役での直近3場所の勝ち星が36となり、21場所ぶりの大関復帰を果たしました。不屈の闘志で返り咲いた照ノ富士ですが、その道のりは辛く厳しいまさに“いばらの道”でした。大関から陥落したのは2017年の9月場所。かねてより痛めていた両ひざに加え、糖尿病や腎臓結石などの内臓疾患も重なり、陥落後も度重なる休場が続きました。19年の春場所では、ついに序二段まで番付を下げ、「もう相撲をやめたい」と弱音を吐きました。しかし、師匠からの「まず身体を治せ」の励ましに発奮、「必ず元の地位に戻る」を信念に努力を重ねました。どん底から這い上がった照ノ富士、2度目の大関としての活躍に期待が膨らみます。

 照ノ富士が大関復帰に向けて奮闘する中、寂しい報告もありました。長らく休場が続いていた第71代横綱・鶴竜(35・陸奥)が引退を表明、19年間の土俵に別れを告げました。鶴竜の本名はマンガラジャラブ・アナンダ。2001年、15歳で井筒部屋に入門した時の体重は何と65キロでした。抜群の運動神経と向上心の高さで横綱まで駆け上がりました。優勝6回は少ないように思えますが、全盛期の大横綱白鵬や、既に引退した日馬富士を相手に優勝争いを繰り広げたことを考えれば立派な戦績と言えるでしょう。引退後は、年寄・鶴竜として後身の指導に当たります。

 さて次回5月場所、先ごろ手術した横綱白鵬の出場は微妙ですが、復帰を果たした照ノ富士を含め、4人の大関を中心に優勝争いが展開されそうです。ただ伏兵陣も多彩で、虎視眈々と下克上を狙っています。力つけた隆の勝、実力者の高安と御嶽海、突き押しの大栄翔と明生、成長著しい若隆景、くせ者翔猿ら多士済々。数え上げればキリがありません。注目の大相撲5月場所は両国国技館で5月9日に初日を迎えます。(スポニチプラザ大阪総支配人・厨子雄二)
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