青木 侍引っ張る!WBC参戦 イチローのように「そういった立ち位置」

2016年12月22日 05:30

野球

青木 侍引っ張る!WBC参戦 イチローのように「そういった立ち位置」
09年、WBCを制した青木(右)とイチロー Photo By スポニチ
 来年3月に開催される第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパンに、アストロズの青木宣親外野手(34)が追加されたことが21日、発表された。メジャーリーガーの参加は2大会ぶり。自身3度目の出場で、過去2度は世界一連覇を経験している青木は、チーム最年長としてかつてのマーリンズ・イチロー外野手(43)のように侍ジャパンをけん引する。また、守護神候補と期待されたカブスの上原浩治投手(41)は不参加を表明した。
 大きな期待を青木は肌で感じていた。待望久しいメジャーリーガーの侍ジャパン参加。練習後に神宮クラブハウスで会見に臨んだ青木は、テレビカメラ7台、約70人の報道陣を前に決意に至った理由を明かした。

 「米国で5年やって、日本人だということを凄く意識させられる場面が多くあった。日本人としてぜひ出たいと思った」。海を渡って5年目。異国でプレーし、生活をすることで「大和魂」を揺さぶられた。今年8月、小久保裕紀監督が米国視察に来た際にはすでに「選ばれたら出ます」と返答した。34歳は内川(ソフトバンク)と同じだが、学年は上のチーム最年長。世界一奪回へ何をすべきか。お手本として目指すのはイチローだ。

 「イチローさんと言われると、ちょっと“うっ”となるけど…」。相手はレジェンド。そう言って笑った青木だが、すぐに「年齢も最年長だし、確かにそういった立ち位置に近い存在だと思う。そのあたりも含めて、経験を伝えられたら」と表情を引き締めた。

 青木が前回出場し、大会連覇を果たした09年WBC。35歳のイチロー(当時マリナーズ)は宮崎合宿で若手を食事に誘い、グラウンドでも自ら歩み寄って会話に励んだ。日本とメジャー組、若手とベテランの壁を取り払い、チームの一丸ムードを醸成。試合ではイチローが右翼、青木は中堅を守った。その姿を近くで見ていた青木は「今まで先輩に教えられたことを、僕もそのまま後輩に伝えたい。自分の経験も惜しみなく何でも話す」と誓った。

 来季から新天地のアストロズでプレー。大事な時期にもかかわらず侍ジャパンを選んだ勇気ある決断についても、青木は「不安はない。日本代表で出る気持ちが勝っていた」と力を込めた。来春は一度、ア軍のキャンプに参加してから3月1日に侍ジャパンに合流予定だ。代表、メジャーリーガーとしての豊富な経験をチームに還元する。イチローのような存在になって、「みんなで力を合わせて世界一に」という野望を果たす。 (鈴木 勝巳)

 ▼日本代表・小久保裕紀監督 “日本の野球界のために力になれるのであれば喜んで出場します”と言ってくれた青木選手の思いを、大変心強く感じている。中心選手として世界一奪還へチームを導いてほしい。

 ▽青木の過去のWBC 06、09年に出場し、大会2連覇を経験。06年は決勝のキューバ戦でスタメン出場したが、主に控えとして6試合で5打数1安打1打点、打率・200。09年は不調のイチローに代わり、全9試合に3番打者でフル出場。第2ラウンドのキューバとの敗者復活戦では、日本人選手では初の1試合4安打を記録するなど、37打数12安打、打率・324。チーム最多の7打点を挙げ、松坂、岩隈とともにベストナインに選出された。

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