大谷の心動かしたDH用意 プホルスの定位置空け、二刀流の必要度アピール

2017年12月10日 07:17

野球

大谷の心動かしたDH用意 プホルスの定位置空け、二刀流の必要度アピール
エンゼルス入りが決まった大谷 Photo By スポニチ
 高層ビルが立ち並ぶロサンゼルス市内のセンチュリーシティーにある大手エージェント会社「CAA」のオフィス。ここで、7球団が参加した面談が行われた。2日間にわたり、各球団2時間ずつ。ジャイアンツはチームの顔であるポージー、ドジャースは現役最強左腕カーショーが駆けつけ、日本ハム・大谷を口説いた。
 しかし、大谷が重視したのは、派手なプレゼンよりも、自らの信念である二刀流が最も生かせる球団。全ての球団が、投手として何試合先発、打者として何打席立てるかのシミュレーションを提示したが、エ軍は近年ほぼDH専任となっていた現役最多通算614本塁打のスーパースター、プホルスを一塁と併用することで、大谷のためにDHの枠を空けるプランを披露したという。

 プホルスは現在37歳。今季は自己最低の打率・241に終わるなど、衰えも目立つ。エ軍はプホルスの後継者として考えており、大谷にとっても、外野手よりも負担の少ないDHで、長期的に安定した打席数を確保することができる球団だった。

 昨季の世界一球団で、多くのタレントをそろえるカブスも左翼起用など、具体的なプランを示したという。しかし、二刀流に適した環境を考えた時、3年連続でプレーオフ進出を逃しているエ軍は投手力が弱く、絶対的なエースがいないことで、逆に大谷中心の6人ローテーションも可能となる。体力面を考えても温暖な気候は重要な決め手となったはずだ。

 エ軍はシーズン中、スカウトを日本にほとんど派遣しておらず、米球界では驚きの声が広がっている。だが、ヤンキース時代に田中獲得に尽力したビリー・エプラーGMは日本球界通で、大谷を早くからマーク。ヤンキースがメディアを使ってアピールしたのとは対照的に、着々とプランを練っていた。誰が来たのかではなく、何度足を運んだのかでもない。二刀流としての必要度が、大谷のハートをつかんだのではないか。

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