由伸超えを目指す巨人の本格派右腕

2019年11月12日 09:00

野球

由伸超えを目指す巨人の本格派右腕
巨人ドラフト2位・太田龍 Photo By スポニチ
 巨人のドラフト2位・太田龍投手(20)には最良の目標がある。同い年のオリックス・山本由伸投手だ。プレミア12の一員にも選出されている右腕とは、かつてしのぎを削った仲でもある。「(ここ数年は)野球ファンとして見ていた。全てが勝負球。全てにおいて一級品」と絶賛する。
 鹿児島・れいめい高時代の太田は「九州四天王」の一人として注目された。太田の他、宮崎・都城の山本、福岡・九州産業の梅野(ヤクルト)、福岡・福大大濠の浜地(阪神)がいた。高3時、他の3選手はプロの道に進んだが、自身は右肘の違和感もあって社会人野球の道を選んだ。

 そこで出会ったのが堀井哲也監督だった。名将のもとで力をつけ、直球の最速は4キロ増の153キロまで伸びた。1メートル90の長身に対してはやや細かった体重も5キロ増の93キロに。巨人の織田淳哉担当スカウトも「1メートル90(の長身)を感じさせない、投球フォームのバランスの良さやフィールディングのうまさがある」とその魅力を語っている。

 社会人時代はプロの舞台も見越し、直球に力強さとキレを求めながら、カットボール、ツーシーム、チェンジアップも習得した。ドラフト指名後、それまでは一野球ファンとして観ていた山本に対する思いも変わってきた。「(社会人経由で)プロ入りが3年遅れている時点で、ちょっと出遅れている。少しでも早く追いつき、追い越せるように。頑張りたい」。ライバルは最大の発奮材料である。

 高卒、大卒、社会人経由…。それぞれが様々な道を歩むが、プロで出す結果により、その歩みが「正解」だったのかは判断されることになる。98年世代の顔である山本との距離を計りながら、太田がいよいよプロ野球人生をスタートさせる。 (川手 達矢)

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