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侍ジャパン・稲葉監督 貫いた“つないで勝つ”、わずか4本塁打も断トツ42四球

2019年11月21日 08:45

野球

侍ジャパン・稲葉監督 貫いた“つないで勝つ”、わずか4本塁打も断トツ42四球
つなぐ野球でプレミア12初優勝をつかんだ侍ジャパン Photo By スポニチ
 【侍復権 東京五輪へ収穫と課題<下> 】 侍ジャパンは大会最多タイ3本塁打の鈴木を除けば、決勝での山田哲の1本塁打だけ。同じ8試合戦った4年前の前回の9本塁打と比べ、わずか4本と半減させた。米国の15本、メキシコの10本にも遠く及ばなかった。
 いずれも初見の投手たちに小刻みに継投され、対する国際大会。連打は難しい。その中で一発長打は貴重な得点源であり、試合の流れも変えられる。

 稲葉監督は就任以来、世界を制するために「スピード&パワー」をテーマに掲げてきた。山川、柳田、筒香ら大砲不在だったとはいえ、パワーという点では物足りなさが残った。

 もっとも、パワーを諦めたわけでも、そこに頼るわけでもない。稲葉監督が「我々はこういう野球をやっていくんだというものが見えた」と振り返るのが、10月31日の強化試合・カナダ戦。序盤6点ビハインドから、こつこつと反撃。1点差及ばず惜敗したものの、四球や犠打を絡め、内野ゴロの間の得点など、確実に1点を取りにいく野球を貫いた。

 8回に6得点で大逆転勝ちした開幕ベネズエラ戦は、この回7四球でつなげたもの。決勝・韓国戦も5得点中4点が四球出塁が起点だった。「特にアジアと南米の投手は全く違う。パワーと技の対決になり、打者の対応次第。四球を選んだり、何とか出塁する、後ろにつなぐことが大事になる」と稲葉監督。今大会、日本が選んだ42四球は、韓国34、メキシコ25、米国21を引き離し断トツ。出塁率・370もトップで、最終的にチーム得点44もトップに立った。

 点取りゲームである野球において、どの道をたどるのが最適解なのか。日本が進むべき道は、指揮官の頭には明確にイメージできているのかもしれない。(侍ジャパン取材班)=終わり=

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