阪神ドラ5藤田、中学時代の恩師から学んだ「捕手の在り方」
2019年12月12日 08:30
野球
![阪神ドラ5藤田、中学時代の恩師から学んだ「捕手の在り方」](/baseball/news/2019/12/12/jpeg/20191212s00001173059000p_view.jpg)
「池田監督から捕手としてのイロハを一から全て教えてもらいました。あのときの練習があるからこそ、今があります」
中学1年の春に入団した「滋賀ユナイテッド JBoy,s(軟式)」で監督を務める池田茂さん(54)が、その人。東洋大姫路の捕手として2年生だった1982年夏の甲子園大会に出場し4強入り。3年時はプロからも注目された。卒業後は社会人野球の大和銀行に進み都市対抗野球にも出場した。同じ捕手として入団してきた当時の健斗について「地元でも有名な子ということもあって、自分に自信のある“お山の大将”のような子でした」と生意気な印象を持ったという。
幼少期から祖父・求(もとむ)さん(78)とのキャッチボールで自然と肩は鍛えられ、小学2年から地元滋賀のスポーツ少年団で野球を始めて以降、捕手一筋。「野球を始めたときからプロ野球を目指していて、自分もなれるもんだと思って取り組んできた」と振り返る自信過剰気味だった少年は、ここで初めて野球の厳しさ、苦しさを知ることになった。
チームに入ると、すぐに中学3年生主体のチームで出場した。いや、させられた。「鼻をへし折るじゃないですけど“君より下のレベルの人はいないよ”と思わせる必要があった」(池田さん)。実力差を痛感するとともに体力差も思い知らされた。打撃練習もほどほどに週5回の練習で毎回10キロを走らされた。「とにかく走るのが苦手だったので。マジできつかったです。その時は父と母に泣いてやめたいと言いました」と回顧し苦笑する。
池田さんが「(本当は)いつやめてもおかしくないんじゃないかと心配していた。今日は練習に出てくるのかな?」というほどに追い込んだ。持っている能力が他の選手とは違うことを知っていたからこそ。健斗も「プロ野球選手になる」という思いだけで必死に食らいつき、気がつけば夏に正捕手の座をつかんでいた。
「配球面よりも、いかに投手の鼻息を荒くさせてやれるかが大事だと話しました。そういう投手への気配りが中学2年の春くらいから、ものすごくうまくなった。自分の目指すところがはっきりしたんでしょうね。心構え的なもので教えることはもうなくなっていましたよ」
「師」から捕手としての在り方を学んだ健斗は、3年時の進路選択で第2のターニングポイントを迎えることになった。
◆藤田 健斗(ふじた・けんと)2001年(平13)10月18日生まれ、滋賀県長浜市出身の18歳。小2から「高月スポーツ少年団」で野球を始め一貫して捕手。高月中では「滋賀ユナイテッド JBoy,s(軟式)」でプレー。中京学院大中京では1年春からベンチ入りし同年秋から正捕手。3年夏に甲子園出場。1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。
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