レイズ・筒香「子供たちが主役」練習時間短縮や「脱勝利至上主義」も訴える
2020年01月13日 05:30
野球
今年のセンバツから導入される「1週間で合計500球」の球数制限ルール。球児の故障予防が目的だが「球数制限をすることがゴールではない」と言う。「プロの先発が1週間で100球前後投げ、多くても130球前後。中継ぎでも1週間で100球に達したら結構投げている」。歴史的なルール変更である一方、抜本的改革になっていないのも事実で「真剣にルールを考えないといけない」と話した。
この日、堺ビッグボーイズ小学生の部の練習は午後2時までに終了。テニスボールでのノックや壁当てなどユニークな練習を取り入れ「体の負担も考えると、練習を短くして集中して内容の濃い練習をすることが大事。ただ練習を長くやる指導者の“自己満(足)”になることは良くない」。
「勝ちに対して全力でいくことが悪いとは思っていない。勝った喜び、負けた悔しさは必ず勝負でしか分からない。勝つためだけにするのがいけない」。堺ビッグボーイズ小学生の部は関西各地からメンバーを受け入れるが、「理想は近くにいろいろな指導者がいて、子供たちが指導者を選べること」と言った。
レイズでプレーすることで、米国の野球事情も目の当たりにできる。「世界に目を向けて、良い指導を取り入れていかないといけない」と話し「他のプロ野球選手がまた誰か手を挙げて、野球界のためにやってほしいという思いが凄くある」と、野球界全体の議論に発展していくことを願った。(柳原 直之)
▽堺ビッグボーイズ 日本少年野球連盟(ボーイズリーグ)に所属する硬式野球チーム。「強く、大きく、たくましい、ビッグボーイに育てること」を目標に中学部は1984年に設立。練習は大阪府河内長野市の専用グラウンドで行われており、室内練習場も整備されている。OBには筒香の他に、西武の森、元近鉄の大西宏明氏、元阪神の橋本大祐氏らがいる。筒香が17年にスーパーバイザーに就任した小学生の部「Team Agresivo(アグレシーボ)」は15年4月に設立。
【筒香過去の発言】
☆17年1月15日 堺ビッグボーイズ小学生の部スーパーバイザー就任。米国やドミニカ共和国での経験から「海外の指導を見て日本と対極的だと感じた。子供たちに答えを与えすぎて、考えて行動できる子が少ない」。
☆18年1月14日 堺ビッグボーイズの野球体験会に参加。野球人口が減る日本球界への危機感から「指導のあり方」と「野球の国際化」について持論を展開。日本式の良さも認める一方で「遅れているのが現状。海外に目を向けて吸収しなければ」。
☆19年1月14日 堺ビッグボーイズの野球体験会に参加。「大きい打球を打つことが楽しみにつながる。細かいことを詰め込みすぎると、スーパースターは生まれにくい」。
☆同1月25日 都内の日本外国特派員協会で会見。「勝利至上主義。それが一番問題」と提起。保護者との交流から、野球を続ける環境面の問題も指摘し「練習時間が長すぎて、親もお茶当番があり何もできないという声も聞く。堺ビッグボーイズではお茶当番の強制などはしていません」などと話した。
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