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【21年版・球界“新”士録(4)】ロッテドラ3・小川龍成 小坂ゾーンばり守備範囲誇る「牛若丸」

2021年01月19日 08:30

野球

【21年版・球界“新”士録(4)】ロッテドラ3・小川龍成 小坂ゾーンばり守備範囲誇る「牛若丸」
守備範囲の広さを武器に正遊撃手を狙う小川(球団提供) Photo By 提供写真
 「小坂ゾーン」。昔からのロッテファンなら聞いたことがあるだろう。小坂誠(現2軍育成守備・走塁コーチ)が現役時代に誇った守備範囲の広さを意味する。ロッテのドラフト3位・小川は、「自分が小さい頃の選手だが、“小坂ゾーン”という言葉は知っている」と明かす。
 ゴールデングラブ賞4度に加え、リーグ最高守備率を5度も記録した名遊撃手。永野吉成スカウト部長は小坂の名前を出し、「それを抜ける守備力がある」と期待する。西武・源田を目標に華麗なステップと柔らかなグラブさばきを磨いてきた小川も「投手が安心できる遊撃手になりたい」と理想を語る。

 前橋育英時代から攻める守備を磨いてきた。高橋(現西武)を擁した13年夏の甲子園で優勝した荒井直樹監督から「間違えてもいいからバットに当たる前から動けるようになれ」と教えられた。「スタートの1歩目。打者の特徴やスイングでバットに当たる前にスタートを切るようにしている」。国学院大で大学No・1と評価された守備力の原点だ。

 身長は1メートル71。1メートル67だった小坂同様に小柄で軽々とバック転をこなし、逆立ちで30メートルの歩行もできる。13日の新人体力測定では立ち幅跳び、20メートル走、アジリティー(敏しょう性)テスト、メディシンボール投げで全てトップ。小坂が「平成の牛若丸」と呼ばれたように、「令和の牛若丸」になれる逸材だ。遊撃は昨季レギュラーだった藤岡に、メジャーリーガーのエチェバリアも加入したが、井口監督は横一線を強調。小川も「競って勝ち取りたい」と意気込む。課題の打撃に力強さが加われば、新人遊撃手にもチャンスは巡ってくる。(横市 勇)

 ◆小川 龍成(おがわ・りゅうせい)1998年(平10)4月5日生まれ、群馬県出身の22歳。館林八小から野球を始め、多々良中では館林ボーイズで遊撃手。前橋育英では3年夏に主将として甲子園出場。国学院大では1年春からリーグ戦に出場し、2年春にベストナイン。3年夏には大学日本代表にも選ばれた。1メートル71、72キロ。右投げ左打ち。

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