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中畑清氏、ロッテ・朗希よ、マー君級投手になるため今は体づくりに専念して

2021年02月09日 06:10

野球

中畑清氏、ロッテ・朗希よ、マー君級投手になるため今は体づくりに専念して
中畑清氏 Photo By スポニチ
 【キヨシスタイル】ほれぼれするね。テレビの画面から伝わってきた安定感と力感。1年前は米フロリダ州タンパのブルペンで実際にこの目で見て感じた。ヤンキースを引っ張るエースの風格。それをそのまま日本に持ち帰ってくれた。
 キャンプ合流2日目の7日、楽天に復帰した田中将大が早くもブルペンに入った。日米で違うボールやマウンドを確認しながら捕手を座らせて40球。指の掛かりを確かめながら安定したフォームで全球種を投げた。

 最後は圧巻だった。ブルペン捕手に左打席に入ってもらい、内角に真っすぐをビシッと決めた。制球、球威とも完璧。打者が立つと闘争心でギアが上がるんだよね。

 マー君に初めて会ったのはプロ入り1年目の2007年。取材に訪れた私を見つけると飛んできて、直立不動であいさつしてくれた。母校系列の駒大苫小牧出身。私の後輩が監督だったから、あいさつするよう教育されてたんだね。

 そのときも大きいと思ったけど、当時から体が二回り大きくなってる。胸板とか体に厚みがあるんだ。さすが大リーグで6年連続2桁勝利を挙げた投手。タフな大リーガーに負けない体をつくってきたんだ。

 そんなマー君を見て思うのは2年目を迎えたロッテの佐々木朗希。期待してた11日の紅白戦登板を回避するらしい。去年は石垣島に3回行って、凄いブルペンを見せてもらった。でも捕手を座らせることなく、結局1年間実戦登板がなかった。

 いくらいいものを持っていても、それを生かすのは体。芯の強さがないのに周りだけ鍛えたら壊れやすい。首脳陣は慎重に1年間その芯をつくらせてきたはずだけど、まだ十分じゃないんだね。

 マー君は1年目から11勝7敗の成績。高校時代も甲子園で優勝、準優勝を経験している。骨の髄から汗をかいて身につけた強さがあった。

 大船渡高校3年夏の岩手大会決勝に登板できなかった佐々木朗はまだまだ体の芯を鍛える時期。いつか170キロの夢をかなえてもらうために、私も期待をシフトチェンジする。早く実戦登板を見たいという思いは封印。まずは体づくりに専念してもらいたい。(本紙評論家・中畑 清)

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