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ロッテ・朗希“運命の東京D”で大谷再現163キロ! 同郷先輩が当時の日本最速出した地で自己最速タイ

2022年03月19日 05:30

野球

ロッテ・朗希“運命の東京D”で大谷再現163キロ! 同郷先輩が当時の日本最速出した地で自己最速タイ
巨人とのオープン戦でロッテ先発の佐々木朗は自己最速タイの163キロをマークした Photo By スポニチ
 【オープン戦   ロッテ5ー7巨人 ( 2022年3月18日    東京D )】 ロッテの佐々木朗希投手(20)が18日、巨人とのオープン戦で先発し、4回2/3を5安打5失点(自責4)。3回には自己最速タイの163キロを記録するなど毎回の8三振を奪い、結果は満塁弾を浴びたが5回には岡本和に真っ向勝負を挑んだ。中学時代に訪れ、同じ岩手出身のエンゼルス・大谷翔平投手(27)も日本ハム時代の16年に当時の歴代最速163キロを記録した思い出の東京ドームで、令和の怪物が存在を示した。
 逃げるわけにはいかない。佐々木朗が選んだのは、やはり直球だった。5回2死満塁。2ボール2ストライクで捕手のサインに首を振り、108球目を投じた。シュート回転した159キロ直球は岡本和のバットでバックスクリーン右に運ばれた。

 「オープン戦なので結果は大事ではないけど、シーズンでは抑えなくてはいけない」。佐々木朗は淡々と振り返ったが、言葉には悔しさがにじむ。怪物は最後まで自分の直球を信じて剛速球を投じ、岡本和も受け止めた。詰めかけた1万1665人が感じたであろう「令和の名勝負」。敵将の原監督の「投げも投げたり、打ちも打ったり。見応えのある、本当にプロらしい勝負だった」という言葉が全てを物語っていた。

 逃げたくない理由があった。中学時代の15年の修学旅行で日本ハム―ロッテ戦を観戦した東京ドームでの初登板。その試合で日本ハムの先発は「外国人投手だった」としか思い出せないが翌日の日本ハムの先発が大谷翔平(現エンゼルス)だったことは覚えているという。同じ岩手出身の大先輩は翌16年にこの球場で当時日本最速の163キロも記録した。

 初回からエンジン全開。1球目にいきなり161キロでファンをどよめかせた。2回2死一、三塁では一塁へのけん制球に一塁手の山口が反応できずにそらして適時失策。味方に投じた剛速球が皮肉にも失点につながった。それでも3回2死では大谷に肩を並べる。自己最速タイの163キロでポランコを空振り三振。岡本和に手痛い一発を浴びて結果は5回途中5失点も、直球59球中、半数以上の31球が160キロを超えた。

 井口監督は「自分の理想の投球を求め過ぎたかな」と直球にこだわった右腕を評したが、昨季3勝で飛躍の足掛かりをつかんだ怪物右腕への信頼は変わらない。公式戦の最初の登板は地元の東北である楽天生命パークで25日から開催される楽天との開幕カードの2戦目か3戦目が濃厚だ。

 父を亡くした東日本大震災から11年を迎えた11日、佐々木朗は「いいプレーを一つでも多く見せられるように」と決意を示した。16日深夜には最大震度6強の地震が発生するなど、まだ東北は完全復興への途上。郷土への思いも白球に込め、シーズンを駆け抜ける。(君島 圭介)

 ▽大谷の東京ドームでの163キロ 16年6月5日の巨人戦に「5番・投手」で二刀流出場。4回1死満塁でクルーズへの1ボール2ストライクからの4球目、内寄り直球で163キロを計測。甘いコースだったがクルーズはファウルがやっと。続いて122キロのスライダーを投じ、41キロ差の緩急で三塁への併殺打に斬った。試合は6安打10奪三振2失点(自責1)で完投勝利。試合後、当時の歴代最速を記録したことを振られ「ファウルになったので、あまり手応えがなかった」と淡々と話した。

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