世界的超大物“軽量級最強”リゴンドー 大みそかに大阪で防衛戦

2014年12月02日 05:30

格闘技

世界的超大物“軽量級最強”リゴンドー 大みそかに大阪で防衛戦
大みそかにリゴンドー(写真)への挑戦が決まった天笠尚(右)と同じ日の試合が決まった高野人母美
 ボクシングの軽量級最強と言われるWBA・WBO世界スーパーバンタム級統一王者のギジェルモ・リゴンドーが31日に大阪・ボディメーカーコロシアムで東洋太平洋フェザー級王者の天笠尚と対戦することが1日、発表された。00年シドニー、04年アテネ五輪2大会連続金メダリストで、プロ14戦無敗の世界的なスターが、大みそかに日本のリングに立つ。
 年末恒例のボクシング興行。今年は30、31日の2日間で計3興行、世界戦8つが行われるが最後に決まったのは超大物外国人の一戦だった。

 キューバ出身のリゴンドーは2度五輪金メダルを獲得したエリート。09年に米国に亡命してプロ転向し、抜群のスピードとテクニックを武器に14戦全勝。WBAとWBOのスーパーバンタム級の2つのベルトを持つ聖地ラスベガス常連の世界的なスター選手だ。

 ただ、強すぎるために相手から避けられ、技術・守備重視の姿勢のため米国のテレビ関係者からも敬遠され、思うように試合が組まれない状態が続いていた。一方、国内では年末のボクシング興行の競争が激化し、TBSが放送する興行の目玉選手として、リゴンドーの名前が浮上。ファイトマネーは推定50万ドル(約5950万円)と、このレベルの選手としては高額ではないが、リングを渇望するリゴンドーは日本からの参戦オファーに応えた形だ。

 相手に抜てきされたのは東洋太平洋フェザー級王者の天笠だ。今回が世界初挑戦で、1階級下への減量も強いられる。勝ち目は薄い上に、ボコボコにされる危険もあるが「こんなビッグネームと戦うのは世界王者になるよりも難しいこと。そこに魅力を感じた」と3日悩んで対戦を決断した。

 リゴンドーはビデオレターで「アマガサ、覚悟しておけよ。弱いおまえを倒しに、わざわざ日本に行ってやる」と早速、挑発した。だが、天笠は「99%勝てないと思っている」と早くも白旗?を揚げた。軽々しく挑発に応戦できるような相手ではない。「相手が油断してくれたらチャンスが出る。(パンチをもらって)効いたフリをするのもありかな。その1%に懸けたい」。奇跡の番狂わせを起こせるか。ほぼ無名の天笠にとっては名を上げるビッグチャンスだ。

 ◆ギジェルモ・リゴンドー 1980年9月30日、キューバ生まれの34歳。アマ時代には00年シドニー、04年アテネ両五輪でバンタム級金メダル。09年に米国に亡命してプロ転向し、12年1月にWBAスーパーバンタム級正規王者となる。13年4月にWBO王者のドネア(フィリピン)との無敗の頂上決戦を制して、統一王者となる。1メートル68。サウスポー。

 ◆天笠 尚(あまがさ・ひさし)1985年(昭60)10月18日、群馬県太田市生まれの29歳。佐野日大高入学後に不登校を経験し高2でボクシングを始める。04年12月にプロデビュー。11年12月に2度目の挑戦で日本フェザー級王者になり4度防衛。13年12月に東洋太平洋同級王者となり3度防衛。世界ランキングはWBA11位、WBO10位、IBF4位、WBC6位。愛称「痩身(そうしん)の暗殺者」。1メートル79。

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