村田、11月“仕切り直し”米デビュー「スタートに立った」

2015年09月17日 05:30

格闘技

村田、11月“仕切り直し”米デビュー「スタートに立った」
成田での合宿を公開した(左から)帝拳の木村、三浦、村田、粟生
 ボクシングのWBC世界ミドル級5位・村田諒太(29=帝拳)が11月に米国で試合を行うことが16日、確実となった。対戦相手は未定。開催地はネバダ州ラスベガスかカリフォルニア州ロサンゼルスで調整している。当初は9月に米国で予定していた第8戦だが、7月に右肩を痛めて延期となっていた。現在は完治して実戦練習も開始。ボクシングの本場で実力をアピールし、世界戦につなげる。
 その目はいつもに増してぎらついていた。今月予定していた米デビュー戦。7月の練習中に右肩を痛めて延期となったが、患部も癒えてスパーリングを開始するなど、メドが立った村田の次戦が11月に決まった。目の肥えた地元のファンだけでなく、大物プロモーターらが見守るリング。世界にアピールする舞台が用意され「スタートに立った気持ち。あっちで名前を売っていかないといけない」と目を輝かせた。

 体も絞れてきた。現在は千葉県成田市内のゴルフ場で、同門の三浦や粟生らと走り込みを中心とした合宿の最中。朝はアップダウンのあるコース10キロを走り、夕方はフカフカのフェアウエーをダッシュするなど土台づくりに専念する。海に渡る準備を着々と進める中、「海外でやるとなると、メンタルが大事になってくる」と精神面も強化していく。

 マッチメークを手掛けるのは米興行大手のトップランク社。対戦相手は調整中だが、村田を含め同社は数人の五輪メダリストと契約しており、同じ興行内で金メダリストがそろい踏みする計画が進められているという。ロンドン五輪金メダルの村田にとっては、この上ないモチベーション。同じ肩書を持つ実力者をしのぐ勝利が、次へのステップとなる。

 世界戦へのカウントダウン。帝拳ジムの本田明彦会長は「米国のテレビ局に気に入られないといけない」と言い「(米国で圧勝を)何回か繰り返さないと、世界戦の相手に選んでもらえない」と続けた。もちろん、村田も理解している。世界的名選手が名を連ねる階級でチャンスをつかむため「村田の試合は面白いぞ、と思われる戦いをしたい」と気を引き締めた。

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