田中恒成「たくさん感動させてくれた」 銅メダル獲得した兄・亮明の奮闘に

2021年08月05日 16:42

格闘技

田中恒成「たくさん感動させてくれた」 銅メダル獲得した兄・亮明の奮闘に
後援会メンバーと一緒に田中亮明の奮闘を称える弟の恒成(後列右から2人目)と父の斉さん(前列右) Photo By スポニチ
 5日の東京五輪ボクシング男子フライ級準決勝に臨んだ田中亮明(27=岐阜・中京高教)には、プロの元世界3階級王者で弟の恒成(26=畑中)と父の斉さん(54)が後援会メンバーと一緒に出身地の岐阜県多治見市から声援を送った。
 同市役所に関係者20人が集まり、モニターで戦況を見守った。序盤から恒成が「ブロックもいいね。先にいってもいいよ」「ナイスリード」、斉さんが「もっと踏み込め」「プレス、プレス、プレス」などとセコンドについたかのように指示も出した。劣勢で迎えた最終3回も「全部ぶつけろ!」など励ます言葉を送り続けた。

 カルロ・パーラム(23=フィリピン)に敗れ、決勝進出を逃したものの、銅メダルを獲得。恒成は「(決勝進出ならず)残念な気持ちはありますが、たくさん感動させてくれて、これ以上ないオリンピックになった。倒す気持ちが1ラウンドから出ていた。倒しにいくボクシング。僕もあれぐらい人の心を感動させたい」と奮闘ぶりに胸を打たれた様子だった。

 父の斉さんも「一切ブレずに自分の信念を貫き、限界を超越したファイトを見せてくれた。もの凄く胸が熱くなった」と目をうるませた。亮明、恒成の兄弟は高校時代から全国区の活躍を見せているが、息子たちが大会で優勝しても斉さんは“世界のトップレベルで戦うまでは…”と一緒に記念写真を撮ろうとしなかった。恒成と一緒に記念撮影したのは国内最速のプロ5戦目で世界王座を獲得した15年5月だった。東京五輪はコロナ下でなければ会場に駆けつけるはずだった。亮明が帰郷すれば「一緒に写真を撮りたい」と念願を果たす機会を楽しみに待っている。

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