東洋との2冠目指す日本スーパーフェザー級王者・坂晃典はニュータイプとして覚醒中!?
2021年12月02日 13:22
格闘技
「いろいろやっているので何が決め手か分からないんですけど、日に日に良くなっている。今は思い通りに体を動かせる感覚がある。僕の魂がアムロ・レイで、肉体がガンダムだとすれば、どんどん操縦がうまくなっている感じですね」
アニメ「機動戦士ガンダム」ふうに言えば、地球上で生活しながら、ニュータイプとしての覚醒が始まったようだ。
同じスーパーフェザー級の尾川堅一(33=帝拳)が先月末に米国でIBF世界王座を獲得した。「まだ試合映像を見ていないんですけど、凄いですよね」。現在の坂はWBOで10位につける。17階級の区分で下から8番目、ほぼ中央付近のスーパーフェザー級になれば世界的に選手層が厚くなり、世界挑戦の機会が簡単には巡ってこない。「でも決まった試合に勝っていけば、いずれチャンスは巡ってくると考えています。ここまで勝ったり負けたりで時間もかかったけど、基本的には“勝っていけば周りも放っておかんやろ”と。尾川選手も勝ってきたからチャンスをつかんだと思うので」。目前の試合に集中することを心がける。ここまで21勝18KO5敗。強烈な右ストレートを武器にスリリングな試合を展開してきた。その魅力を今回も発揮するつもりだ。
ただ、坂が試合に臨む14日は、同じ東京の両国国技館でWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(28=大橋)が2年1カ月ぶりに国内で防衛戦に臨む。「井上選手はボクシング界の枠を超えた存在で、自分は何も言えません。自分の仕事をしっかりやりたい。会場へ足を運んでくれたお客さんには“来て良かった”“面白かった”と思ってもらえる試合をしたい」。一人でも多くのファンの心をつかむファイトを誓った。