京口紘人「成立させたいという思い感じなかった」と谷口VS石沢で起こった減量失敗の裏側明かす
2022年05月13日 07:00
格闘技
京口を含む谷口陣営は石沢が猶予の2時間で計量会場から近かった大橋ジムでサウナスーツなど着込んで2時間ギリギリまで動いて体重を落とすと思っていた。しかし石沢はツバを吐いてリミットまで体重を落とそうとしていた。「2・5キロも2時間でツバじゃ絶対に落ちないんですよ。その時点でどうしても成立させたいという思いがあんまり感じられなかったんですよ。1キロ落とさずとも成立する可能性があるなら体力温存しておこうみたいな思いがあったんじゃないかなって。これは臆測なんで何とも言えないですけどそういうふうに見えちゃったんですよ」と話した。
その後、石沢はサウナに入って減量しようとしたものの結果的に2回目の計量でも2・3キロオーバーしてしまった。谷口も体重的にもフェアじゃないため恐怖を感じていた。京口は「世界タイトルマッチってなるといろいろな事情が動くんですけどやらんでいいんやったらやらん方がいいって思っていた」と回顧した。
しかしやると決まった時点で谷口にはネガティブなことは一切言わず勝たせるために全力サポートに徹した。「一番かわいそうなのは谷口ですよ。でも本人は切り替えられてましたね」といろいろあった中でのメンタルの凄さを称えた。
石沢は水抜きを失敗して減量を失敗した。普段は4キロ水抜きする予定が直前のケガが影響して水抜きする当日の時点でリミットの6・4キロオーバーだったという。「そら失敗するよね」とズバッと言い切った。水抜きについても「僕は水抜きが悪とは思ってないですけどこういうアクシデントがあるから日ごろから人一倍やることやなって思わされた」と日常生活から気を付けないといけないと改めて感じたようだ。
石沢には当日計量も設けられ、クリアして世界戦は成立することになった。試合結果は谷口が11回TKO勝利で防衛に成功した。内容について谷口の完勝だったと振り返った。
減量失敗に対してあまり言わない方がいいという現役選手の反応もあった中で京口は真逆の考えだった。「僕はそう思わない。現役選手だから注意喚起もそうですし、身を引き締めるために発信しないとダメやし、減量のルールとかも見直さないとアカンと思う。プロボクサーなら試合が決まってない時でもウエート管理した方が良いよね」と持論を展開した。