井上尚弥、拓真、浩樹が強化合宿を打ち上げ　尚弥「あとはスパーリング」

　プロボクシング前4団体統一世界バンタム級王者・井上尚弥（29＝大橋）らが1日、静岡県内で先月27日から行っていた3日間のフィジカル強化合宿を打ち上げた。合宿には弟のWBA世界バンタム級2位・拓真（27＝同）、いとこの元WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者・浩樹（30＝同）も参加。3日間とも午前・午後の2部練習を行い、最後のトレーニングでは1分間のインターバルを入れた800メートル走を6本行ったあと、父の真吾トレーナー、元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナーらスタッフ陣とのリレー対決で締めくくった。 　スーパーバンタム級でWBC、WBOともに世界ランキング1位の井上尚弥は5月にWBC＆WBO統一同級王者スティーブン・フルトン（28＝米国）戦が内定しており、近日中に発表予定。拓真は4月8日東京・有明アリーナで行われるWBAバンタム級王座決定戦で同級3位リボリオ・ソリス（40＝ベネズエラ）と対戦する。浩樹は2月16日に2年7カ月ぶりの復帰戦に臨み、2回TKO勝ちしていた。

　3選手のコメントは以下のとおり。

　▼井上尚弥　今合宿は拓真がメインです。自分は次戦が予定される5月まで約2カ月ぐらい。自分の試合に向けた合宿としては少し早めですけど、これで合宿は終わりです。フィジカルの基礎をつくりあげたので、あとはスパーリングをメインに調整します。今回の走り込みはメンタル強化も要素ですね。あとはスパーリング、横浜に戻ってフィジカルは継続します。今回はいつも以上にスパーリングの期間が増えますね。スーパーバンタム級初戦なので、通常よりも実戦練習を多めにやっていきます。

　▼井上拓真　手応えはちゃんとやりきれたし、合宿の点数は100点でいいと思う。今回、合宿でも走るフォームを意識して、体の連動を考えました。いつもよりは意識してできたし、これをボクシングにつなげていきたい。多少なりにバランスも良くなってくると思う。約2年ぶりのバンタム級ですが、もともとスーパーバンタムの体をつくったつもりはなく、いつも通りの練習で、バンタムまで落とせると思う。

　▼井上浩樹　この合宿に来たことで自己採点は満点をあげられると思う（笑い）。いつも合宿中にケガするのですが、ケアしてやり遂げることができました。今回の合宿のテーマは「休んでいられない」です。テーマは特急です。自分には時間がないので崖っぷちみたいなものですから。