ユーリ阿久井と対戦 王者ダラキアン「ウクライナには勝利が必要」 23日は母国のために防衛決める
2024年01月15日 16:22
格闘技
母国での調整は簡単なものではなかった。首都キーウを拠点に練習を積んできたが、市街地では銃弾が飛び交い、ボクシング仲間には亡くなった選手や家を焼失した選手もいたという。「ウクライナ全国で戦争が行われ、人間がいつ亡くなっても仕方ないという状況だった。毎日ミサイルが飛び交っていて死生観を持った」と母国の悲惨な状態を赤裸々に明かした。
スパーリングパートナーを見つけることもままならず、練習中には空襲警報のサイレンが鳴り防空壕(ごう)に逃げ込んだ日もあったことを明かしながら「今は大変な状況だが、日本国民に支援していただいていることや練習できる環境を整えてもらっていることに感謝したい」と深く頭を下げた。
世界初挑戦となる挑戦者のユーリについては「素晴らしい選手だ」と謙遜した上で「ウクライナには勝利が必要。いい試合をするためにベストを尽くしたい、ただチャンピオンベルトは私が持ち帰る」とダラキアン。母国や、母国で待つ家族のため、王者は勝利を渇望している。