ユーリ阿久井と対戦 王者ダラキアン「ウクライナには勝利が必要」 23日は母国のために防衛決める

2024年01月15日 16:22

格闘技

ユーリ阿久井と対戦 王者ダラキアン「ウクライナには勝利が必要」 23日は母国のために防衛決める
公開練習前にポーズを決めるダラキアン Photo By スポニチ
 【WBA世界フライ級タイトルマッチ ( 2024年1月23日    エディオンアリーナ大阪 )】 WBA世界フライ級1位ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)の挑戦を受ける同級王者ダラキアン(ウクライナ)が15日、7度目の防衛に向けて都内のジムで練習を公開した。
 ロシアからの侵攻を受けている中で、13日に約2日半かけて来日。「計画通りに調整できている。体調は悪くないし、時差ぼけも解消しつつある。夜もよく寝られている」とリラックスした表情。この日は縄跳び、シャドーを披露し、ミット打ちでは鋭いパンチを繰り出すなど王者の貫禄を漂わせた。

 母国での調整は簡単なものではなかった。首都キーウを拠点に練習を積んできたが、市街地では銃弾が飛び交い、ボクシング仲間には亡くなった選手や家を焼失した選手もいたという。「ウクライナ全国で戦争が行われ、人間がいつ亡くなっても仕方ないという状況だった。毎日ミサイルが飛び交っていて死生観を持った」と母国の悲惨な状態を赤裸々に明かした。

 スパーリングパートナーを見つけることもままならず、練習中には空襲警報のサイレンが鳴り防空壕(ごう)に逃げ込んだ日もあったことを明かしながら「今は大変な状況だが、日本国民に支援していただいていることや練習できる環境を整えてもらっていることに感謝したい」と深く頭を下げた。

 世界初挑戦となる挑戦者のユーリについては「素晴らしい選手だ」と謙遜した上で「ウクライナには勝利が必要。いい試合をするためにベストを尽くしたい、ただチャンピオンベルトは私が持ち帰る」とダラキアン。母国や、母国で待つ家族のため、王者は勝利を渇望している。

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