田中恒成「これからどんどん強くなる」 2・24両国国技館 4階級制覇へ向けて練習公開
2024年02月12日 16:56
格闘技
20年大みそかに当時WBO同級王者だった井岡一翔(現・志成)に8回TKOで敗れ、プロ初黒星を喫した。これをきっかけに基礎から見直し、変化、成長した実感を持つ。
「(この3年間で一番変わったのは)メンタルだと思う。自分のボクシング人生、(ボクシングに限らない)人生にとって忘れられない時間になった。つらいことや、いろんなことがあってもブレない自分ができてきた。試合前や試合中に何が起きても、いつもの自分でいられる。その場、その場でやるべきことをやっていく。ムラがなくなった」
元々スピードとパワーに定評があり、プロ初黒星を喫するまでは高い攻撃力で相手を上回り、仮に劣勢でも挽回した。井岡戦の黒星により最重要課題となった守備から立て直し、攻撃を含めてバランス良く、ボクサーとしての完成度を高めた手応えがある。今はどんな相手と対戦しても冷静に対処できると自負。「メンタルの強さ」を身につけたのだろう。
田中が世界戦線から遠のいた約3年間で勢力図が変わったという話題についても強気に言い切る。
「自分が下から上りつめていた時とは立ち位置が変わり当初は焦りもあった。今はどれだけ勢いよく来る選手がいても、負けるとは思えない。現状維持じゃなく、これからどんどん強くなる自分のボクシングに想像がついているので。今は自信を持ってボクシングをやっている。あまり周りが気にならない。負けると思っていないから」
この3年間の成果を披露するのが今回の試合だ。現級で4団体統一を目標に掲げており、4階級制覇も「通過点」と認識。バカセグアの印象を「どんどん出てきて(パンチを)打ち出すと止まらない。いかに打たせないか、勢いづかせないかが大事」と語った。その上で「圧倒して勝って、その先に進みたい。(理想の試合展開は)相手の手が止まり、自分から攻めてKOできたら」と改めてKOでの完勝を約束した。
畑中ジムの畑中清詞会長は「(田中が)華麗に闘牛士になってくれると思う」とバカセグアは突進してくる猛牛にたとえ、きっちり仕留めることを期待した。